いつも目標より右を向いちゃう……知っていますか? スパットは一つでは足りません! 二つめはどこに作る?
目標を確認してアドレスしたのに、本当に正しく構えられているか不安になる。本番で悩まないためのルーティンとは?
配信日時:2024年8月23日 00時23分
朝イチのティショットは特に緊張するし、目標に構えられているか、そもそも狙いどころは合っているかなど、いろいろ考えてしまう人も多いのではないだろうか。「本番に強くなるためには、練習場でも一球一球本番と同じルーティンを守って打ちましょう」と話すのは、かつて世界一にも輝いた宮里藍の父でありコーチの優氏。そこで、正しいルーティンについて話を聞いた。
「練習場では、自動的にティアップされる球を、グリップも握り直さず次々と惰性で打っている人が多い。これでは本番を想定した練習とはいえません。ではどうするか、まずは球の後方から目標を確認して、目標への飛球線上の前方に目印(スパット)を見つけます。この目印は前方だけでなく、後方にも見つけておくのが有効。そうすることで、球を打ち出したいラインがより鮮明にイメージできます」
スパットは前方にしか見つけていなかったが、後方にもあったほうが目標に対して真っすぐ打ち出しやすくなりそうだ。
「次に飛球線と直角に交わるラインをイメージしてください。球から伸びるこのラインがアドレスの“正面玄関”になります。ここで気を付けて欲しいのが、この玄関より左側、つまり目標方向側からアドレスに入らないこと。多くのアマチュアは球の位置より左側から入るせいで実際の目標より右を向いてしまっています。ですので、必ず玄関ラインに左足外側をセットしてから構えに入りましょう」
なるほど、アドレスで右に向きやすいクセもこれで直せるわけか。
「アドレス時の注意点として、途中で実際の目標は見ずに目印のみに集中すること。完全にセットアップが完了してから、距離感を鮮明にするために初めて目標を確認しましょう。目印に対してスクエアに構えられれば、目標にも正しくセットアップできているはず。そう信じ切ることで、目標への向きの不安を払拭でき、打つことに集中できるのです」
確かに、せっかく手順どおりに構えたのに、本当に向きは合っているかと余計なことを考えてしまってミスしていた。
「構えたらあとは打つだけ。本番では練習してきたスイングを信じて打つしかありません。一番やってはいけないのは、構えてから不安になってフェースの向きを変えたり、スタンスを調整してしまうこと。こんなアバウトは調整をしてしまえば、結果が良くても悪くても原因が分かりません。構え、スイング、リズム、状況判断のどれが問題なのかを知り、経験値を蓄積するためにも、アドレスが決まったら時間をかけずに打つことを心掛けてください」
ゴルフはミスするスポーツなだけに、本当に正しくできているのかと自問自答してしまうことも多いが、ルーティンどおりに構えたらあとは信じて打つのみ! その意識を持って本番に臨めば、納得のいくゴルフができるだろう。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
◇ ◇ ◇
●もしかしたらアタナは、まだ秘めた力を隠し持っているのかも!? 関連記事『あなたの飛距離は何ヤード? 3ステップで分かる「飛ばしのポテンシャル」診断!』をチェック!