シャフトクロスになりがち! トップで曲がる左ヒジを“ピーン”と伸ばすには?
トップで飛球線よりもシャフトが右を向く『シャフトクロス』に悩んでいる一般ゴルファーは多い。特効薬はバックスイング初期の『左腕の押し込み』だった。
配信日時:2024年6月25日 09時41分
トップで飛球線よりもシャフトが右を向く『シャフトクロス』に悩んでいる一般ゴルファーは多い。クラブが体の正面が大きく外れてしまうため、インパクトの再現性は低くなる。「トップでクラブヘッドが視界に入るのが嫌ですね」と、シャフトクロスに悩む大谷英雄さんに、ティーチングプロの富澤真理子が教えたのは、バックスイング初期の『左腕の押し込み』だった。
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大谷さんのスイングはハーフポジションまできれいですが、途中で左ヒジがグチャッと曲がり、トップでシャフトがクロスしてしまう。実際、大きいトップを作ろうとして、左ヒジがルーズになるアマチュアの方は多いですね。
そんなシャフトクロスはバックスイングの『左腕の押し込み』で直します。手元が右足を通り過ぎたあたりで、左手を下に押し込むと、左ヒジが“ピーン”と伸びて、手首のコッキングが行われます。その圧を変えずに上げると、シャフトクロスが抑えられるのです。
大事なのは左手を押し込むタイミング。トップに来てからではクロスしますし、始動からグッと入れると手上げになってしまいます。胸が回り始めたタイミングで圧をかけることで、さらに胸が回ります。アマチュアの方はツアープロの映像を見たりして、形のイメージはできているんですけど、タイミングまでは理解していないことが多いですね。
慣れるまで打ちにくいかもしれませんが、インパクトまで左ヒジが伸びたまま力強さが抜けないので、ボール初速が上がるはずです。
「足はどう動かすの?」と聞かれることも多いですけど、下半身は上半身に引っ張られるまで何もしないのがオススメ。無理に回そうとして腰の高さが変わってしまうと、格段にミート率が下がるので、極力ベタ足がいいです。
ツアープロを見ても勝てる選手はスイング中にベルトの高さが絶対に変わりません。お手本はネリー・コルダや中島啓太プロです。もっと飛距離を上げたいなとか、もっとレベルを上げたいなというときに初めて下半身を使います。ボールに当てるだけなら考えなくてもいいのかなと思います。
■富澤真理子
とみざわ・まりこ/1992年2月生まれ、東京都出身。名門・埼玉栄高校ではキャプテンを務め、3年時の1年が渡邉彩香だった。法政大学を出て一般企業に4年半勤めた後、現在はインストラクターに転身し『広尾ゴルフインパクト』でレッスンを行っている。小学生の時に通っていたゴルフスクールが一緒だった男子プロの浅地洋佑とは幼馴染み。
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●スムーズに下ろしたい、OBを出さずに真っすぐ遠くに飛ばしたい、ドライバーとアイアンを両方とも上手く打ちたい…。関連記事の【ネリー・コルダの“高いトップ”なら、シャフトのしなりが使える!】を読んで、世界No.1のネリー・コルダ(米国)のような高いトップの形を作れば、そのすべてが解決する!