1989年の「ミヤギテレビ杯女子オープン」での初優勝を皮切りに、国内女子ツアー通算18勝を挙げた平瀬真由美。姪は、大ブレイク中の竹田麗央だが、そのスイングに共通点はあるのか? プロコーチの森守洋氏に解説してもらった。
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平瀬さんは、この時代の選手にしては珍しくノーコックのスイングですね。これだけ足が動いているので、フットワークに目が行きがちですが、本当にすごいのは腕の使い方のうまさです。
平瀬さんはずっとノーコックでテークバックしますが、切り返しでは一気にコッキングが入っています。今でいえば、ジョン・ラーム(スペイン)選手と似ていますね。切り返しからの引っ張る方向が良いですし、引っ張る力も強い。かなりヘッドスピードが出たと思いますね。
フットワークは、当時強かったセベ・バレステロス(スペイン)選手の影響かもしれません。その時代の流行の動きがありますから、取り入れていた可能性がありますね。ただ、切り返し以降の動きは竹田選手とそっくりです。竹田選手はテークバックから少しずつコッキングしていますが、切り返しで大きなタメを作って、リリースしていく感じは似ています。平瀬さんの骨盤と足の動きが小さければ、竹田選手とほとんと同じスイングに見えると思います。
■平瀬真由美
ひらせ・まゆみ/1969年生まれ、熊本県出身。1989年の「ミヤギテレビ杯女子オープン」で初優勝。93年、94年には賞金女王に輝いた。国内女子ツアー通算18勝。ダイキン工業所属。
■森守洋
もり・もりひろ/1977年生まれ、静岡県出身。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗のコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、YouTubeチャンネル「森守洋のGolf TV」では、ツアープロや芸能人などへのレッスンを配信中。
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