渋野日向子は左軸スイングで打点が安定! ピンを狙えるアイアンショットが復活した【プロコーチがスイング解説】
全米女子オープンを単独2位で終えた渋野日向子。そのアイアンスイングをプロコーチの平尾貴幸が分析。
配信日時:2024年6月7日 06時05分
昨季から不調が続き、今季も9試合で予選通過は2度だけだった渋野日向子。しかし、先週の「全米女子オープン」では、難コース・ランカスターCC(米国・ペンシルベニア州)を攻略し、単独2位でフィニッシュ。プロコーチの平尾貴幸は「安定性の高いスイングになっている」と分析する。
平尾が注目したのはアドレスの軸。「以前に比べて、左軸になったなと感じました。2019年に全英で勝ったときは右に体重が乗り、腕をかなり左側に持って行ってハンドファーストの形を作ってアドレスしていました。でも今は、アドレスのときから左軸にして、自然とハンドファーストの形になっています。これによって、トップのポジションもレイドオフからフラットに。ダウンスイングもシャローからスティープ気味に、つまり以前よりヘッドが鋭角に入るようになって、打点が安定したのだと思います」。
続けて平尾は「打点が安定するというのは、フェース面だけでなく、ロフトの管理もできているということ」だと話す。「フェースが真っすぐ当たっても、ロフトまで管理できなければ縦距離が合いません。右軸だとややアッパーで当たることもあり、ロフトが寝てしまうことも。しかし、左軸になり、安定してハンドファーストでボールを捉えれるようになったので、方向性も縦距離も合っていました。(ランカスターCCは)コースセッティングが難しく、狙いどころも狭いうえに、なかなか平らなライがない。そんな状況でアンダーを出せたということがフェースとロフトを管理できていた証拠ですね」。
渋野は現地時間7日(金)から始まる「ショップライトLPGAクラシック」に出場予定。今週も安定したアイアンショットからのチャンスメイクが見られるのか、注目したい。
■平尾貴幸
ひらお・たかゆき/1979年生まれ。日本大学ゴルフ部出身で25歳からレッスン活動をスタート。川崎志穂を17歳から指導し、新垣比菜などのコーチも務めた。PGAティーチングプロA級取得
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