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    37歳の三隅直人が352ヤード飛ばしてドラコン世界一に輝く! 懸垂300回で「ヘッドスピード67~68m/s」

    8個の日本タイトルを持つプロドラコン選手、三隅直人が9月28日に米国サウスカロライナ州で行われた『ULD(Ultimate Long Drive)世界選手権』で優勝した。

    所属 ALBA Net編集部
    ALBA Net編集部 / ALBA Net

    配信日時:2024年10月6日 21時30分

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    プロドラコン選手の三隅直人が世界一に輝く(本人提供)
    プロドラコン選手の三隅直人が世界一に輝く(本人提供)
    • 懸垂300回が三隅のトレーニングメニューの1つ。発達した広背筋が飛距離の源になっている
    • 2022年に撮影した三隅直人のドライバースイング
    • 2022年に撮影した三隅直人のドライバースイング
    • 2022年に撮影した三隅直人のドライバースイング
    • 2022年に撮影した三隅直人のドライバースイング
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    懸垂300回が三隅のトレーニングメニューの1つ。発達した広背筋が飛距離の源になっている

    懸垂300回が三隅のトレーニングメニューの1つ。発達した広背筋が飛距離の源になっている (撮影:近澤幸司)

    8個の日本タイトルを持つプロドラコン選手、三隅直人が世界で快挙を成し遂げた。9月28日に米国サウスカロライナ州で行われた『ULD(Ultimate Long Drive)世界選手権』のオープンディビジョン決勝戦で352ヤードを飛ばして見事優勝。2022年の挑戦から3年目にして悲願のオープン世界一に輝いた。オープンディビジョンでの優勝は、日本勢としてもアジア勢としても初めてのことだ。

    世界王者・三隅直人の発達した広背筋と、HS70m/sにも届くドライバースイング【連続写真】

    ボクシングのWBAやWBCように、世界のドラコンツアーにもULD だけでなくWLD(World Long Drive)やPLDA(Professional Long Drivers Association)など複数の団体が存在する。37歳にして進化し続ける三隅は、「世界との差が近づいている」と語り、WLDの世界ランキングでは現在15位につけている。

    三隅は今年8月、ドラコン選手として本間ゴルフと用品契約を結んだ。ヘッドは葭葉ルミなども使う『TW767』のプロトタイプ。三隅のドライバーはその中でも特別仕様で、ロフト5度のヘッドを可変機能で4度に立てている。本間のクラブについて「ボールスピードはあまり上がらなかったのですが、スピンが抑えられる。吹け上がらずに棒球で飛びます」という。今年のLDJ日本ドラコン選手権もこのドライバーで優勝している。

    また、9月にはゴルフパートナーとスポンサー契約。現在はキャップ中央に『HONMA』、右サイドには『GOLF PARTNER』のワッペンをつけて戦っている。

    今大会に三隅はオープンディビジョンと35歳以上の部の2つにエントリー。ちなみに22年には35歳以上の部で優勝を飾っている。9月27日にオープンディビジョンの予選が行われるはずだったが、街の一部が停電となるほどのハリケーンが襲った影響で順延となり、28日にすべての競技が行われた。2分半以内に6球打って一番飛んだボールを競うドラコン競技で、三隅はこれを「一日で10セット以上」こなすことになる。

    競技当日はオープンの予選→35歳以上の部→オープンの決勝という順番。「オープンの予選はかなり抑えて力を出し切らないように」と、一日の作戦を考えていたが、「最後は足がつりそうになるまで疲労していた」という。それでも、6球×3セットのオープンの予選では、決勝に進めるトップ16人に入り、35歳以上の部では優勝にわずか1ヤード届かず2位。ここで「オープンは絶対獲りたいと思っていた」とスイッチが入る。

    オープンディビジョンの決勝は16人を4人ずつ4グループに分けて1度戦い、各上位2名が勝ち上がり。ベスト8からも2グループで同様の戦いを繰り返し、三隅は順調にベスト4に勝ち進んだ。

    ここからは1度負けても優勝の可能性が残るダブルエリミネーション方式。4人での戦いを2位で通過し、同1位との対戦で勝ち最初に決勝戦進出を決める。そこで三隅に負けた選手は、3位と4位の対戦で勝ち残った方と対戦。その勝者が三隅と決勝戦を戦う。この試合形式では決勝戦の最初の戦いで三隅が勝てば優勝、負けても次に勝てば三隅の優勝となる。連敗は2位を意味する。

    三隅は決勝戦の最初の戦いで負けたものの、次の戦いで352ヤード飛ばして優勝を決めた。22年大会は3位、昨年大会はベスト8だったが、3度目の挑戦でついに世界一のタイトルを手にした。37歳という年齢はドラコンの世界でも若くはないが、41歳の選手が世界一になったこともある。「彼に勇気をもらった。まだまだいける」と、世界への挑戦は来年以降も続けていく。その挑戦権を手にするには来年も日本一のタイトルを守らなければならない。

    「本間さんのクラブを使わせてもらって回転数が改善して球筋が良くなった。効率的には100点満点のボールが打てていて、これ以上改善する必要はない」という三隅。身長は173センチと、世界のドラコン選手たちと比べると小柄なため、弾道測定器のトラックマンの数字を見ながら、エネルギー効率を求めて練習してきた。

    課題に挙げるのはスピード。「現在のトラックマンの数字はヘッドスピード67~68m/s、ボール初速は98m/sくらい。ボール初速はトップ選手と2~4m/sの差」と感じている。昔から「飛ばしには広背筋が大事」と、懸垂300回を練習メニューとして自身に課してきた。それに加えて、「器具を作りました」とケーブルマシンに独自の器具をつなげて、回旋力を鍛えるトレーニングを始めた。「がむしゃらにやっても故障するだけ。ケアをしながらスピードアップしたい」。

    今年の世界大会は終わってしまったが、11月にはタイで行われる『アジアロングドライブ選手権』に出場する。「何かにつながる試合ではないけど、今年最後の大きな試合なので、頑張りたい」と、さらなる飛距離アップに努めながら、アジアNo.1のタイトルも掴みにいく。

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