勝みなみが行った2つのスイング変更点「ドライバーはインサイド・アウト」
ドライバーの右プッシュを直すためにスタンスや振り方などのスイング改造を行った勝みなみ。今までの打ち方の問題点とスイング改造したポイントを詳しくレッスンする。
配信日時:2023年6月28日 02時16分
以前の問題点と改造のきっかけ
今までは、スクエアに構えてターゲットを見てました。
自分のイメージとしては、アウトサイドインにするような、ちょっとカット目に振るようなイメージです。でもやっぱりスピードがついてきたりすると、右にまっすぐ出るっていうミスが出て。プッシュみたいな感じで、アウトサイド・インに振ってるんだけど、フェースは開いてるので、そのまま右の林とかに飛んだり。
そんな中で、右プッシュしてるにしては飛んでるなという話が出て、じゃあ左を向いて打ってみようかということで、打ってみたんです。そうすると、スクエアに構えて右に出てたのが、左を向いたのでまっすぐ行きたい方向に球が出て、しかも飛んでる。
スタンスがそもそも、自分の体が振りやすい所より右を向いてたんだってことに気がついたんです。
あとは、母から私のスイングって「ちょっとハンマー投げっぽいよね」みたいな話をされて。
ハンマー投げは棒立ちでインサイド・アウトから投げるイメージがあって、それが自分には合ってるんだろうなって思ったので、オープンスタンスでインサイド・アウトをやり続けようかなと。
本格的にこれで振ろうと決めたのは5月からです。
オープンスタンス&インサイド・アウト
まず構えやすい位置まで開きながら足を持っていきます。でも、それと同時にフェースまで持っていかないように。フェースは自分の出したいほうにしっかり向けて、体だけを回します。
構えができたら、とにかくインサイドに引いてアウトサイドに出す。このイメージを崩さない。外側に上げたくなっちゃうんですけど、できるだけインサイドに、体に近づけていく。
そこから右ワキを締めて、体で持っていくようなイメージ。
インサイドに引いたら、右ワキは締まってくるんです。だからそのまま回していくっていうイメージなんですけど、ここでもやっぱりインサイド・アウトは崩さないように。インサイド・アウトを守って、インサイド・アウトに抜くって気持ちを持って振ります。
よく「右ワキは締めてください」っていうアドバイスがあると思うんですけど、そういうときってやっぱりアウトサイドインに入ってるからだと思うんです。
アウトサイド・インに振ると右ワキは開いてしまうので、その結果右のミスが出たり、チーピンが出たりするんだと思います。だから「右ワキを締めてください」っていわれたときは、出来るだけインサイドに引くのが、一番手っ取り早いかなと。右ワキを締めようと意識するよりは、インサイドに上げてそこから下ろす、というふうにしたほうがいいと思います。
インサイドに引いたら、下ろしてくる意識はいらないはずです。体を回転させるだけでいいので。
フォローの出し方は、右側に押していくようなイメージです。このとき手首は返しちゃうんだけど、意識としては返さないようなイメージ。
アドレスのポイント
ポイントとしては、オープンスタンスというのもそうですけど、カカト重心で構えるということです。そのほうがボールにパワーが伝わりやすいかなと思って。
スクワットしてるときの重心は、絶対にツマ先じゃなくてカカト寄りの真ん中じゃないですか。だからそこが一番体に負担がかからないと考えているので、基本はカカトに体を置くイメージです。
片足で立って、いろんな位置に重心を置いて実際にクラブを振ってもらうといいと思います。ここが自分にとっていい位置だなって思う重心で素振りしてもらうと、片足でも多分できるはずです。
スイングの注意点
胸を張ってたらトップのいい位置に上がらないし、肩も回らないし、すごく背中に力が入ってしまいます。上体に力が入ると、やっぱり体が浮きやすくなって、トップや空振りの原因にもなる。
だから、上体をだらんとして構えられる位置に構えることを意識してます。
練習ドリル
オープンスタンスでインサイドアウト、右に打って真っ直ぐ飛ばすようにするんですけど、どうしてもアウトサイド・インに振ってしまうことが多いので、それを防止するために、自分の向きたい方向に目印を置いて振っていくドリルをやります。
今は傘を置いてるんですけど、そっちが狙ってる方向です。
傘の向こうにある棒が、振っていきたい方向です。
自分が打ちたい方向よりも意識して右に向けて振っていくことで、インサイド・アウトが作り出されていいスイングになっていくので、こういう練習をたくさんしてます。
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勝みなみ(かつ みなみ)
8歳からゴルフをはじめ、12歳で「全国小学生ゴルフトーナメント決勝大会」優勝。中学3年時には「全国中学校ゴルフ選手権春季大会」を制すなど才能を発揮した。鹿児島高等学校に進学した2014年にはレギュラーツアーの「KKT杯バンテリンレディス」で史上最年少アマチュア優勝を果たして、一躍注目を浴びる存在となった。17年のプロテストに合格し、プロ転向。同年ステップ・アップ・ツアー「山陰合同銀行 Duoカードレディース」を制すると、18年の「大王製紙エリエールレディス」でプロとしてレギュラーツアー初優勝。前評判に違わない活躍を見せた。2021年の「日本女子オープン」でメジャー初優勝。2022年「楽天スーパーレディース」ではツアー史上初の72ホールノーボギーVを達成した。同年の日本女子オープンで史上3人目の連覇を達成。同年の予選会を突破し、2023年からは主戦場を米国に移している。
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