倉本昌弘 ピッチングウェッジのコロがしのコツと練習方法
倉本昌弘がピッチングウェッジの特性と使いどころを伝授。しっかりと特性を理解して特性に合った使い方をすることで、ボールがぐんと打ちやすくなるはず。おすすめの練習方法も紹介する。『倉本昌弘 ゴルフ真の基本』より(撮影日:2019年4月3日)
配信日時:2023年6月28日 07時30分
ピッチングウェッジはコロがしやすい
ピッチングウェッジはサウンドウェッジよりもロフトが立っている分、はるかにコロがすという意味では打ちやすくなると思います。 ボールの位置は極端に右足に寄ることはなく、このまま打ってあげれば非常にコントロールはしやすいわけです。 当然グリーンにキャリーするとはるかにオーバーしてしまいます。だから、コロがる量を自分で把握しなければいけないというわけですね。
フェースを開く効果
一つ応用編で覚えておいてください。私のピッチングウェッジは49度です。サウンドウェッジが59度です。ですから10度の差があります。 仮にフェースを開くことによって、10度の差を埋めたらどうでしょう。例えば、かなり開きました。
これで10度の差が埋まっているかどうかわかりませんが、49度よりかなり開いていることは確かです。 このまま打ってあげると、球は上がります。
それから私が言いたいのは、クラブを開くことによってかなりバンスがしっかりついてきます。なので地面に当たってダフってチョロということではなく、ダフると抜けていくのでボールを前に押す力が出てくるということです。サウンドウェッジで打つよりもピッチングウェッジやギャップウェッジで開いた方が打ちやすいということなんです。
特に地面が硬くなればなるほど開いてあげた方が、はるかに球を上手く捉えることができるようになります。そのため、一本のクラブでもロフトを開いたり閉じたりすることによって、クラブの本数以上の使い方ができるんじゃないかなと思います。
ボールをクリーンに捉えるコツ
それからもう一つ、よくアウトサイド・インにクラブを動かせばスピンがかかると言われます。確かにそうなのかもしれません。ただアウトサイドインにクラブを動かすと、非常にボールを捉えにくくなります。それはなぜかと言うと、ゴルフクラブの構造なんです
インサイド・アウトに動かした方が、ボールを捕まえやすいと思いませんか。 アウトサイド・インに動かすと、ボールが非常に捕まえにくいと思いませんか。
私はライが悪ければ悪いほど、インサイド・アウトに取ってあげた方が、はるかにボールを悪いライから打ちやすいという風に思います。 テニスで言うところのトップスピンを打つような感覚で打つと、球をクリーンに打てると思います。
実際にスピン量はそんなには変わらないんです。小さな距離であればスピン量が極端に落ちたり、逆にアウトサイド・インに打ってスピン量がすごく増えることもないので少し練習をされてみるといいと思います。
練習方法
練習の仕方は若干ボールを右足寄りにおいて、インサイド・アウトにクラブを動かしてあげるという意識でやってください。 これができると非常に打ちやすくなるのでぜひやってみてください。 もし練習グリーン、アプローチグリーンがあるのであれば、アプローチを遊びながらやるのが大切なのかなと思います。
考え方そして実際にやってみるのが、アプローチの1番大切なところじゃないかなと思います。
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倉本昌弘(くらもと まさひろ)
日大時代は日本学生4連覇を達成するとともに、1980年には中四国オープンに優勝するなど、華々しい実績を持つ。1981年にプロ入りし、初戦の和歌山オープン(賞金ランク対象外)でいきなり初優勝のスタートを切り、ツアーでも4勝を挙げて賞金ランク2位。82年には日本プロを初出場で制するなど、ツアー通算30勝を挙げた。シニアツアーでは2007年のビッグライザックシニアで初優勝。10年には日本シニアオープンを制するなど2勝して賞金王になっている。レギュラー時代から機会があれば参戦していた欧州にシニアになっても足を運び、12年にはオランダで行われたバンランスコットシニアオープンで優勝。14年PGA会長就任を区切りに永久シード選手としてのレギュラーツアー出場はやめ、シニアツアーの活性化を図ってきた。その年にPGA会長初の賞金王という話題も作った。
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