上田桃子のドライバーに迫る!捻転差を作るコツ
ツアー通算17勝の上田桃子が捻転差など自身が気を付けているドライバーのポイントを実践レッスン!『トッププロレッスン K's STUDIO』上田桃子編より(撮影日:2023年4月24日)
配信日時:2023年7月1日 02時52分
ドライバーのコツ、バックスイングの上げ方
深堀圭一郎(以下:深堀):今回は上田桃子プロのドライバーの打ち方をお聞きしたいです。みなさんが憧れています。
上田桃子(以下:上田):本当ですか。私の場合は、勝手に打ったらドローボールになっているので。
深堀:それでいいです。勝手に打ったらドローボールになるには、どういう打ち方をしているのか、どこに気をつけているのかお聞きしていいですか。
上田:ボール位置はパッと構えたところって感じなので、あんまり左カカトとか思ったことがないです。
深堀:構えた先にボールが自然にあるようにしたいのですか。
上田:そうですね。
深堀:体重とかは右、左を気をつけているのとかあるんですか。
上田:体重配分は左5、右5くらいです。
深堀:バックスイングは何か気をつけていますか。
上田:バックスイングは2つ気をつけています。私の場合、調子が悪くなると、クラブを手上げするので、なるべく手上げしないように、体と同調して上げたいけど、一緒に回ると捻転差が全く生まれないので、なるべく手元がヒザを越えるくらいまでは、下半身は目標方向、上半身はバックスイング方向に動かす割れのイメージです。骨盤のラインがぐるっと回らないで、ゆっくり回っていく感じです。
深堀:一緒に回るとパワーをロスしてしまいますもんね。効率が悪くなるということですね。
上田:ヒザを越えるくらいまでは、なるべく骨盤のラインをキープして、捻転差を作ろうとしています。ヘッドがヒザ先を越えたら一緒に回っていく感じです。
上田:もう1つは、頭がすぐ前に出てしまうことです。手だけで上げてしまうクセがあるので、胸が回旋しなくなってしまいます。だから、頭を押さえてもらって回旋するようにしています。
深堀:左ヒザの方に頭が突っ込んでいくような感じになりやすいんですね。それをしないような練習を意識してやってるのですね。
上田:はい。
ドライバーのコツ、インパクトから先
深堀:インパクトの後、フィニッシュのところまで気にすることあるのですか。
上田:トップからは、ティをくっつけたシャフトがちゃんとボールを向くようにイメージしていて、調子が悪くなると、球を上げたいので、ティが体の正面を向き始めます。そうするとクラブが下から入って、ボールが右に出てしまいます。そのため、それを嫌がってチーピンのようになってしまうので、シャフトを1ミリも浮かさないイメージで振っています。
深堀:悪くいうと、頭が少し前に出て、煽るような動きが出るのですね。ドローボールを打つ人はそうなりやすい人が多いですよね。そこをしっかりと矯正して、頭のポジションを整えることと、ダウンスイングで起きないでしっかりタメながら回していくということですね。
深堀:軌道としては、ダウンスイングからティが上がらないようにしながら、インサイド・インですか。
上田:インサイド・インですね。なるべくクラブを下ろしてきてからは、おヘソとグリップエンドの距離が変わらないです。手元が出ると遠くなってしまうので、ヘソとグリップエンドの距離が近いように振ります。これを意識すると勝手にインサイド・インになります。
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上田桃子(うえだ ももこ)
1986年6月15日生まれ。熊本県出身。ツアー通算17勝(2023/6/24時点)。9歳でゴルフを始めて、翌年に坂田信弘主催の坂田塾に入門。その後、2005年のプロテストで一発合格すると、07年には「ライフカードレディス」での初勝利を皮切りに、年間5勝をマーク。史上最年少で賞金女王に輝いた。08年からは前年に「ミズノクラシック」優勝で獲得したシード資格で米国ツアーに参戦。その後は米ツアーのシードを失うなど苦しんだが、7年ぶりに日本を主戦場とした2014年に2勝さらに2017年に再び2勝を挙げる。2021年35歳の誕生日に結婚を発表。2022年「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」でミセス初優勝。
深堀圭一郎(ふかぼり けいいちろう)
1968年10月9日生まれ。東京都出身。1992年のプロ転向。2000年、01年の「住建産業オープン広島」では、続けてジャンボこと尾崎将司に競り勝った。03年の「日本オープン」では、最終日に5打差を逆転して優勝し、自身初の日本タイトルを獲得。05年にはシーズン2勝を挙げて、賞金ランキングは自身最上位の3位に入った。09年後半には、左足裏の痛みが悪化してツアーを離脱し、11年には手術を行った。現在はシニアツアーをメインに参戦しており、2022年コマツ・オープンでシニア2勝目を挙げた。
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