女性にオーバードライブされて枕を濡らした日々にさらば! 夢の20ヤードUPのカギはテークバックにあった
ティショットが飛ばず、セカンドを打つのはいつもトップバッター。そんな飛距離が伸びない原因は始動にあった。
配信日時:2024年7月9日 04時21分
コンパクトになっていたトップを大きくして、腕もしっかり振っているのに飛距離が伸びない。「上半身に気を取られるせいでパワーが蓄積されないトップになっているのが原因です」と話すのは、かつて世界一にも輝いた宮里藍の父でありコーチの優氏。トップでパワーを溜めるにはどうしたらいいの?
「スイングにおいて“体を回す”ことは大事ですが、間違って認識している人が意外と多いです。全身が一体となって動くのはダメなパターン。正しくはクラブと上体は一体にして、下半身は動かしません。トップまで振り上げたときのおヘソの向きに注目してください。おヘソが飛球線の真後ろを向いている人は、全身が一体となって動いている証拠。これではトップでパワーを蓄積することはできません。上半身と下半身にネジレの差が生まれることで、飛ばしに必要なパワーを溜められるのです」
大きなスイングをしようと思うあまり、腕だけじゃなく下半身まで一緒に回転してしまっていたのが原因だったのか。
「インパクトはアドレスの再現とよく言われますが、上半身と下半身とでは違います。両肩のラインはアドレス時と同じくほぼ平行になりますが、インパクト時の腰のラインはアドレス時より開きます。そうすることで、クラブを振り抜くスペースができ、スイングがより加速するからです。このインパクト時の上半身と下半身の回転差は、トップのときにはでき上がっている必要があります。そうでないと、ダウンのごくわずかな時間で回転差を生み出さなくてはならず、それは不可能に近いからです」
なるほど……ではトップまでの間、下半身が回らないように我慢するにはどこを意識したらいいのだろう。
「おヘソが真後ろを向くほど下半身が回ってしまう原因は、テークバックの始動から左ヒザが右ヒザのほうに動いてしまっているから。さらに、右ヒザも伸びて後方に引けてしまうことで、下半身がすぐに“右向け右”してしまっているのです。そうならないためには、テークバックするとき、時計盤の7~8時を指す辺りまでは、両ヒザが正面を向いたままにしてください。この我慢ができるほど、上半身と下半身のネジレの差が大きくなります。トップで右足の付け根のズボンのシワが多くなっていればOK。しっかり力を溜められています」
スイングの始動では下半身を動かさず、巻き上がっていく上半身の動きに抵抗して我慢。その抵抗がダウンスイングで体を巻き戻す際の瞬発力につながり、ヘッドにパワーを効率よく伝えられるというわけだ。
飛ばないことで苦い経験をしている人は、始動で下半身が回らないように耐えてみて欲しい。しっかり我慢した先に飛距離アップが待っている。
◾️宮里 優
29歳でゴルフをはじめ、独学でゴルフ理論を構築。36歳の時に男子プロトーナメントの大京オープンにアマチュアとして出場。その後、ティーチングプロの道を歩む。子供たちと一緒に楽しみたいとやらせたゴルフだが、結果的に聖志・優作・藍の3人共プロゴルファーの道を選んだ。
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●どんなスイング理論でも全ての人には当てはまらない。関連記事『【診断】手のヒラを擦る? 目を閉じてその場で足踏み? 新感覚の理論で自分に合ったアドレスを見つけよう!』をチェック!