全英オープン制覇へ! “メジャーハンター” ブルックス・ケプカは腕力で球をねじ伏せる【世界基準の飛ばしテク】
“メジャーハンター”の異名を持つブルックス・ケプカ(米国)のスイングを、奥嶋誠昭氏が解説する。
配信日時:2024年7月15日 23時05分
瞬く間に速く美しく振り抜いていく、世界のトップ選手たちのスイング。決して真似はできないけど、見ているだけでワクワクしてくる。今回取り上げるのは“メジャーハンター”の異名を持つブルックス・ケプカ(米国)。米ツアー9勝のうち5勝がメジャーという34歳は、今週「全英オープン」に出場する。そのスイングをプロコーチの奥嶋誠昭氏が解説。
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バックスイングでは大きなスイングアークで深く捻転させていきます。リリースの仕方はジョーダン・スピースと同じ左ヒジにゆとりを持たせて当てるタイプで、フェースが真っすぐ動く時間が長くなる。真似をしようとすると左ヒジが抜けて球がつかまらないので注意が必要です。
また、このタイプは上半身をメインに使ってあまり足を動かさないのが特徴です。ケプカはまさに上半身お化け。腕力で球をねじ伏せている感じがあります。足を動かすのが苦手で腕力に自信がある人は、ケプカのスイングが参考になるでしょう。
ザンダー・シャウフェレやローリー・マキロイのように、効率よく飛ばしている感じはしないです。完全にアメ車。テークバックからアクセルを踏み込んで、切り返しもクイック。下半身をあまり動かさずに上半身で打つ感じは、ホッケーのシュートのようですね。
■ブルックス・ケプカ
1990年生まれ、米フロリダ州出身。全米オープン2勝、全米プロ3勝を含む米ツアー通算9勝。メジャーにめっぽう強いことから“メジャーハンター”の異名を持つ。22年からはLIVゴルフに参戦。昨年の全米プロでLIV選手として初めてメジャー制覇を達成した。
■奥嶋誠昭
おくしま・ともあき/1980年生まれ、神奈川県出身。これまでに稲見萌寧や木下稜介のコーチを務め、2021年の東京五輪では稲見のキャディとしてバッグを担ぎ、銀メダル獲得をサポートした。現在は横浜市にあるスタジオ、『THE REAL SWING GOLF STUDIO』でプロやアマチュアの指導を行っている。
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●スイング博士のプロコーチ・奥島誠昭と、感覚派のプロゴルファー・横田真一が世界のトッププロのスイング談義を展開。関連記事の【世界のトッププロのインパクトタイプは3つに分類 アマチュアが真似しやすいのは?】では、松山英樹、ローリー・マキロイ、ジョーダン・スピース、ダスティン・ジョンソンらを3つに分類している。