韓国で開催されたDPワールド(欧州)ツアー「ジェネシス選手権」。世界ランキング25位のトム・キムはプレーオフで敗北し、母国優勝を逃して怒りを爆発させた。
最終日の18番パー5は2メートルのバーディパットがカップに蹴られてパー。トータル17アンダーで並んだアン・ビョンハン(韓国)とプレーオフに突入した。
18番でのプレーオフ1ホール目。ビョンハンがバーディを奪ったのに対し、キムはまさかのボギーを喫した。敗退が決まり、キムはビョンハンに祝福を送るとクラブハウスへと引き上げたのだが…。
その後「1枚の写真」が韓国メディアのもとに送られてきた。それはクラブハウスでキムが使用していたロッカーのドアが全部外れてしまっているもの。どうやらこれはキムが悔しさのあまりにロッカーを力一杯に閉めた結果。キムが怒りでドアを壊してしまったこの“事件”は、韓国で大々的に報じられた。
大きな騒動になってしまったキムは翌朝、自身のインスタグラムで謝罪。「プレーオフに負けて、フラストレーションはもちろんあった。色々な憶測が流れているけど、僕が暴れてドアを壊したわけではない。自然とドアが外れたので、危ないからすべて外しておいただけだ」とした。
キムの行動はこれまでにもたびたび問題となっている。今年8月、松山英樹が制した「フェデックス・セントジュード選手権」では、プレー中にグリーンをパターのヘッドで傷つけて非難を浴びた。9月の米国と世界選抜の対抗戦「プレジデンツカップ」では、プレー中に米国選手から罵倒されたなどとし、口論にもなっている。
キムは「すぐに欧州ツアーにも韓国ゴルフ協会にも報告して、修理費は僕が支払うことで問題は解決している」と報告した。(文・武川玲子=米国在住)