<コマーシャルバンク・カタールマスターズ 最終日◇11日◇ドーハGC(カタール)◇6689ヤード・パー72>
星野陸也がDPワールド(欧州)ツアー初優勝をカタールの地で遂げた。「コマーシャルバンク・カタールマスターズ」最終日。首位タイから出た星野は混戦模様の優勝争いで奮闘を見せ、最後まで駆け抜けた。国内ツアー賞金ランキング上位の資格で出場した昨シーズンで初シードを決めると、参戦2年目に快挙を達成。青木功、松山英樹、久常涼に続く日本勢4人目の欧州ツアー制覇となった
昨年11月に始まった新シーズンでは序盤からいきなり2大会連続で2位に入るなどスタートダッシュに成功。今大会前のポイントランキングは5位につけていた。今週は初日を7位で滑り出すと2日目に2位に浮上。3日目に首位タイに立つと、最後は逃げ切ってみせた。
昨年11月に始まった今季は、オーストラリア2連戦から始まった。11月末の「フォーティネット・オーストラリアPGA選手権」で2位に入ると、続く12月の「ISPS HANDAオーストラリアオープン」ではプレーオフ惜敗による2位。それでも2大会連続2位という大健闘。年が明け、2024年は中東シリーズから再び参戦し、今年4戦目で偉業を果たした。
24年初戦の「ヒーロー・ドバイ・デザートクラシック」では75位タイに終わり予選ラウンドで敗退。続く「ラアス・アル・ハイマ選手権」では113位タイと振るわずにまたしても予選落ち。ところが翌週の「バーレーン選手権」で12位タイに入ると、今週は初日7位、2日目2位と徐々に順位を上げて、3日目には3人が並ぶ首位タイに名を連ねる。
緊張感あふれる最終日最終組のラウンドは静かな滑り出し。2番でバーディを先行させたが、その後は2バーディ・2ボギーで前半を終えた。周りも伸ばしあぐねる中、この時点で単独首位。より緊張感が増す中で、折り返し直後の10番でバーディを奪うと、その後はパーを並べた。先にホールアウトしたスコット・ジェイミソン(スコットランド)、同組のウーゴ・クサル(フランス)とトータル12アンダーで並び迎えた16番。短いパー4でティショットをカラーまで運ぶとここで楽々バーディ。続く17番では7メートルを決めて連続バーディ。最終ホールは1メートルのパーパットを沈めて勝利を勝ち取った。
欧州ツアー34試合目での初優勝。18年から国内ツアーでは毎年優勝を重ねてきたが、昨年は欧州参戦や体調不良もあり国内未勝利に終わった。22年10月の「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」以来の勝利は、中東のカタール・ドーハで訪れた。