アマ2勝を含む国内男子ツアー通算4勝の蝉川泰果が17日、出身地の兵庫・加東市役所を訪れ、スポンサー契約を結ぶ住友生命保険相互会社と協力して行っている社会貢献活動「蝉川泰果 Eagle Donation for Future Supported by 住友生命」で積み立てた寄付金を贈った。
海外を含む出場した試合での優勝回数、イーグル、ホールインワンの獲得数を換算したポイントは、昨年は350ポイント(14イーグル)となり、同市の岩根正市長へ目録を贈呈。東北福祉大4年のアマチュアだった2022年10月の「日本オープン」を制した直後にプロ宣言した同市役所での贈呈式に、「あれから3年後にこういう形で恩返しできることはすごくうれしい」と感激した面持ちだった。
ツアー本格参戦1年目の23年シーズンのイーグル率は『4.087』で1位となったが、昨季は10位。成績も「日本プロゴルフ選手権」の2位が最高で未勝利に終わっただけに、「去年は本当に寂しい成績に終わり、イーグルも23年よりすごく減ったのは残念。イーグルは僕のアグレッシブさが光る部分だと思うので、今年はそこを前面に発揮していきたいし、優勝も絶対にしたい。そうすれば寄付金も増えていくと思うので」と意気込んだ。
岩根市長は「蝉川プロにはここでプロ宣言をしていただき、その後の活躍は加東市の子どもたちだけでなく、我々のお手本になっている。この度、加東市に支援金をいただけることを本当にうれしく思っている」と感謝の言葉を述べた。おらが町のヒーローに感謝状を手渡し、「加東市ゴルフ協会を通じてジュニアゴルファーの育成に活用させていただきたいと思います」と“第2、第3のタイガー”の誕生に期待した。
昨年4月に住友生命とスポンサー契約を結んだ蝉川にとっては今回が初めての大きな社会貢献活動となった。1歳半からゴルフを始めた生まれ故郷に撒いた種。「同い年の中島啓太がジュニアレッスンやジュニア大会を開いていたので、いつかは自分もやりたいと思っていた。以前から興味はあったが、形になってうれしい。この寄付金で少しでも、子どもたちがプロゴルファーに近づけるような環境をつくっていただけたら、いいなと思います」と話した。(文・臼杵孝志)