＜ダンロップフェニックストーナメント　最終日＞◇22日◇フェニックスカントリークラブ(7,010ヤード・パー71)

　宮崎県にあるフェニックスカントリークラブで開催された、国内男子ツアー「ダンロップフェニックス」。“世界基準”を掲げる今大会らしく、最後は欧州勢の一騎打ち。最終日は昨年度欧州男子ツアー賞金王のロベルト・カールソン(スウェーデン)と今季欧州2部組織チャレンジツアー賞金ランク1位のエドアルド・モリナリ(イタリア)の壮絶なスコアの伸ばしあいとなった。

遼、今日もスコア伸ばせず22位タイフィニッシュ！

　最終組でラウンドした2人で先に仕掛けたのがベテランのカールソン。5番、6番、8番、9番と前半だけで4つのバーディを奪い単独首位に浮上してみせる。しかし新鋭モリナリも賞金王相手に一歩も引かない。後半、11番、13番のバーディで逃げるカールソンに追いすがると15番でのバーディでついに13アンダーで並ぶ。そして、上がり3ホールは共にスコアを伸ばせず勝負はプレーオフに突入。18番の繰り返しで行われたプレーオフ2ホール目でモリナリがバーディパットを沈め欧州チャレンジツアーの星が金星を挙げた。

　「とても不思議な気分です。首位でスタートしましたが相手はカールソン選手ですし、優勝は頭に無かった」百戦錬磨の賞金王に追い込まれる場面もあったが、「自分のプレーをして離されないように」目の前の1打1打に集中した結果が、レギュラーツアーでの初勝利につながった。これでタイガー・ウッズ(米国)、パドレイグ・ハリントン(アイルランド)らそうそうたる歴代チャンピオンに肩を並べたモリナリ。このダンロップフェニックスでの勝利をきっかけに世界に羽ばたいていったアーニー・エルス(南アフリカ)のようにワールドクラスへの一歩目を踏み出したイタリア・トリノ出身の28歳が欧州ツアー、米国ツアーで名前を轟かせる日もそう遠くはなさそうだ。

　日本勢は宮瀬博文のトータル7アンダー3位タイが最高位、高山忠洋がトータル6アンダー6位タイ、丸山茂樹らが5アンダーで7位タイとなっている。モリナリは来週は中国のミッションヒルズゴルフクラブ・オラサバルコースで開催される「オメガ　ミッションヒルズ　ワールドカップ」に昨年に続きイタリア代表として出場。この日“66”の好スコアを叩きだし7位タイに食い込んだ藤田寛之、今田竜二らと対戦する。