<カシオワールドオープン 最終日>◇29日◇Kochi黒潮カントリークラブ(7,300ヤード・パー72)
高知県にあるKochi黒潮カントリークラブで開催された、国内男子ツアー「カシオワールドオープン」の最終日。今季5勝目と史上最年少賞金王という偉業達成を目指し最終日に挑んだ石川遼だったが、終わってみれば同組でまわった小田孔明に3打差をつけられ単独2位。ディフェンディングチャンピオンの小田孔明が大会初の連覇を達成し、石川の賞金王戴冠は最終戦に持ち越しとなった。
「石川遼1打速報」で全ストロークを振り返る
石川はスタートの1番こそティショットを大きく曲げたものの、その後は2日目からの流れそのままの安定感抜群のゴルフ。賞金王、5勝目に対する気負いはなく豪快なドライバー、切れ味抜群のアイアンで観客を沸かせ、6つのバーディを奪ってみせた。勝負どころで絶好のチャンスを外すなど、パットに精彩を欠き絶好調時のゴルフとはいえなかったが、この日は4つスコアを伸ばし目標に掲げていたトータル18アンダーでホールアウト。しかし、全力を出した石川の頭上に栄冠が輝くことはなかった。
決して納得のいかないゴルフではなかった。だが、全力を出し切りプレーオフで敗れた「日本オープン」の時のような終わった後の清々しさもなく、この日の中盤からは神がかったような小田のプレーに何度も心を折られかけた。「11番、12番、13番あたりで孔明さんのアイアンが全部ピンについて、あの辺りが一番こたえましたね」そして、最後は3打差をつけられ手も足も出ないまま18ホールを終了。「僕もちょっと前に比べたら、優勝も重ねて少しは自信を持ってやっていたけど、本当に実力と技術と精神力の違いを見せつけられました」単独2位で2,000万円を加算して賞金王に近づいた喜びもなく、ついていくことすら出来なかった悔しさだけが石川の心を支配していた。
今季「ミズノオープン」、「フジサンケイクラシック」は他を寄せ付けず独走で優勝、「サン・クロレラクラシック」ではブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)を、「コカ・コーラ東海クラシック」ではライバルの池田勇太をデッドヒートの末に退けた。片山晋呉ら実力者達でさえも優勝を視界に入れた時の石川を止めることは出来なかった。しかし、今回は最終組で真っ向からぶつかってぐうの音もでない完敗。破竹の勢いで突き進んできた18歳は、小田によって力ずくで地面に叩き伏せられた。だが、このまま終わるつもりはない。「この悔しさは練習にぶつけるしかない。孔明さんとの差を感じた。当たり前のことだけどもっと練習をしなきゃいけない」完膚なきまでに敗れた経験はさらなる進化の第1歩目となる。
高知県にあるKochi黒潮カントリークラブで開催された、国内男子ツアー「カシオワールドオープン」の最終日。今季5勝目と史上最年少賞金王という偉業達成を目指し最終日に挑んだ石川遼だったが、終わってみれば同組でまわった小田孔明に3打差をつけられ単独2位。ディフェンディングチャンピオンの小田孔明が大会初の連覇を達成し、石川の賞金王戴冠は最終戦に持ち越しとなった。
「石川遼1打速報」で全ストロークを振り返る
石川はスタートの1番こそティショットを大きく曲げたものの、その後は2日目からの流れそのままの安定感抜群のゴルフ。賞金王、5勝目に対する気負いはなく豪快なドライバー、切れ味抜群のアイアンで観客を沸かせ、6つのバーディを奪ってみせた。勝負どころで絶好のチャンスを外すなど、パットに精彩を欠き絶好調時のゴルフとはいえなかったが、この日は4つスコアを伸ばし目標に掲げていたトータル18アンダーでホールアウト。しかし、全力を出した石川の頭上に栄冠が輝くことはなかった。
決して納得のいかないゴルフではなかった。だが、全力を出し切りプレーオフで敗れた「日本オープン」の時のような終わった後の清々しさもなく、この日の中盤からは神がかったような小田のプレーに何度も心を折られかけた。「11番、12番、13番あたりで孔明さんのアイアンが全部ピンについて、あの辺りが一番こたえましたね」そして、最後は3打差をつけられ手も足も出ないまま18ホールを終了。「僕もちょっと前に比べたら、優勝も重ねて少しは自信を持ってやっていたけど、本当に実力と技術と精神力の違いを見せつけられました」単独2位で2,000万円を加算して賞金王に近づいた喜びもなく、ついていくことすら出来なかった悔しさだけが石川の心を支配していた。
今季「ミズノオープン」、「フジサンケイクラシック」は他を寄せ付けず独走で優勝、「サン・クロレラクラシック」ではブレンダン・ジョーンズ(オーストラリア)を、「コカ・コーラ東海クラシック」ではライバルの池田勇太をデッドヒートの末に退けた。片山晋呉ら実力者達でさえも優勝を視界に入れた時の石川を止めることは出来なかった。しかし、今回は最終組で真っ向からぶつかってぐうの音もでない完敗。破竹の勢いで突き進んできた18歳は、小田によって力ずくで地面に叩き伏せられた。だが、このまま終わるつもりはない。「この悔しさは練習にぶつけるしかない。孔明さんとの差を感じた。当たり前のことだけどもっと練習をしなきゃいけない」完膚なきまでに敗れた経験はさらなる進化の第1歩目となる。