「以前は、だいたい2013年、14年くらいまでは日本オープンはかなりのウェイトを占めていた大会。最近は出られてホッとしている。『来年は出られるの?』と思ったり…」と、シニア入りの年齢が間近に迫っている藤田のモチベーションに変化が出ている。事実、最後の優勝は14年の9月。首位に立つのも同じく14年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来。長いトンネルを抜け出せずにいるあいだに、考えも下降線をたどってきた。
「シード権の心配をリアルに感じているのは今年がはじめて」。ここ数年は最終戦の「日本シリーズJTカップ」に出られるかどうかが心配の種だったが、今では「日々、一生懸命向き合っているから、シード落ちしてもしょうがない」とも。それでも感情は複雑だ。「思いとしてはまだシニアではない。もう数年レギュラーツアーで頑張りたいし、もう一度優勝トロフィーを見せたい気持ちはある」と、完全に火が消えたわけではない。
今年の5月には、常に切磋琢磨してきた谷口徹が50歳でこちらも国内公式戦の「日本プロゴルフ選手権」を制した。「谷口さんからのメッセージととらえています。スゴイ先輩だなと思った」と、少なからず刺激は受けている。「優勝争いとか考える余裕はない。少しでもいいスコアでやりたいだけ」とはやる気持ちを抑えるが、日本一の大会で首位発進を決めたという事実が、不安だらけの藤田の背中を押してくれる。(文・高桑均)
「シード権の心配をリアルに感じているのは今年がはじめて」。ここ数年は最終戦の「日本シリーズJTカップ」に出られるかどうかが心配の種だったが、今では「日々、一生懸命向き合っているから、シード落ちしてもしょうがない」とも。それでも感情は複雑だ。「思いとしてはまだシニアではない。もう数年レギュラーツアーで頑張りたいし、もう一度優勝トロフィーを見せたい気持ちはある」と、完全に火が消えたわけではない。
今年の5月には、常に切磋琢磨してきた谷口徹が50歳でこちらも国内公式戦の「日本プロゴルフ選手権」を制した。「谷口さんからのメッセージととらえています。スゴイ先輩だなと思った」と、少なからず刺激は受けている。「優勝争いとか考える余裕はない。少しでもいいスコアでやりたいだけ」とはやる気持ちを抑えるが、日本一の大会で首位発進を決めたという事実が、不安だらけの藤田の背中を押してくれる。(文・高桑均)