25歳からゴルフを始めたというが、ここにも強さの秘訣があるという。「遅く始めたことのメリットは、理屈ありきでゴルフを覚えるということです。小さい頃から始めた場合、遊び感覚で、理屈なしで覚える場合が多い。そうすると、感覚が合わなくなったときに対処がしずらいのですが、遅く始めた人はまず理屈で覚える。なので、フィードバックが冷静に分析できるのが強さですね」。
ゴルフを始める前は、親指を事故で負傷したことにより、兵役につけずに職を転々としていたという苦労人。住み込みで働けるという理由でゴルフ場に就職したことがきっかけでゴルフを独学ではじめたという経歴もあってか、ゴルフだけでなく人柄の良さもピカイチ。「ファンに対するふるまいも、人を惹きつけるものがありますよね。これから出てくる若いプレーヤーも、当たり前に彼のようなふるまいができたらいいなと思います。この優勝は周りからの期待もあったと思います。ファンを魅了するには、いいプレープラスアルファが必要。それが見えた優勝だと思いました」。自身でも、「ファンが喜んでくれるのを力にしている」と語ったが、まさにそれが現れた1勝だった。
■シードに届かなかった選手、復活した選手にかかる期待
本大会を終えて、賞金ランク68位までの選手で賞金シードが確定。トータル7アンダー・16位タイで大会を終えた香妻陣一朗(賞金ランク70位)と北村晃一(同73位)は、あと一歩のところでシード維持がかなわなかった。「QTに行くことが悪いことではないですし、レギュラーツアーであれだけのプレーができている選手は、QTでも必ず上がってきます」とこれからの巻き返しに期待する。
一方で、昨年のシード陥落から返り咲いたのが近藤智弘。「年を重ねると、いかに自分がやってきたことを捨てられるかも大事になります」。年齢を追うごとに、若いときによかったときのプレーと、衰えてきているものとの対比が自分の中では大きく映る。「自分の体も、周りの環境も変わっていくなかで、自分のマイナーチェンジを繰り返していかなきゃいけないと思うんです。近藤選手本人にしかわからないものもあると思いますが、いい意味でうまくマイナーチェンジをして、過去の自分をうまく捨てられているのではと感じました」。
解説・田島創志(たじま・そうし)/1976年9月25日生まれ。ツアー通算1勝。2000年にプロ転向し、03年『久光製薬KBCオーガスタ』で初日から首位を守り、完全優勝。青木功JGTO(日本ゴルフツアー機構)体制では、トーナメント管理委員会 コースセッティング・アドバイザーを務める。
ゴルフを始める前は、親指を事故で負傷したことにより、兵役につけずに職を転々としていたという苦労人。住み込みで働けるという理由でゴルフ場に就職したことがきっかけでゴルフを独学ではじめたという経歴もあってか、ゴルフだけでなく人柄の良さもピカイチ。「ファンに対するふるまいも、人を惹きつけるものがありますよね。これから出てくる若いプレーヤーも、当たり前に彼のようなふるまいができたらいいなと思います。この優勝は周りからの期待もあったと思います。ファンを魅了するには、いいプレープラスアルファが必要。それが見えた優勝だと思いました」。自身でも、「ファンが喜んでくれるのを力にしている」と語ったが、まさにそれが現れた1勝だった。
■シードに届かなかった選手、復活した選手にかかる期待
本大会を終えて、賞金ランク68位までの選手で賞金シードが確定。トータル7アンダー・16位タイで大会を終えた香妻陣一朗(賞金ランク70位)と北村晃一(同73位)は、あと一歩のところでシード維持がかなわなかった。「QTに行くことが悪いことではないですし、レギュラーツアーであれだけのプレーができている選手は、QTでも必ず上がってきます」とこれからの巻き返しに期待する。
一方で、昨年のシード陥落から返り咲いたのが近藤智弘。「年を重ねると、いかに自分がやってきたことを捨てられるかも大事になります」。年齢を追うごとに、若いときによかったときのプレーと、衰えてきているものとの対比が自分の中では大きく映る。「自分の体も、周りの環境も変わっていくなかで、自分のマイナーチェンジを繰り返していかなきゃいけないと思うんです。近藤選手本人にしかわからないものもあると思いますが、いい意味でうまくマイナーチェンジをして、過去の自分をうまく捨てられているのではと感じました」。
解説・田島創志(たじま・そうし)/1976年9月25日生まれ。ツアー通算1勝。2000年にプロ転向し、03年『久光製薬KBCオーガスタ』で初日から首位を守り、完全優勝。青木功JGTO(日本ゴルフツアー機構)体制では、トーナメント管理委員会 コースセッティング・アドバイザーを務める。