＜東建ホームメイトカップ　事前情報＞◇13日◇東建多度カントリークラブ・名古屋(7,081ヤード・パー71)

　石川遼、池田勇太という2大スターの出現で大きな盛り上がりをみせている日本男子ツアー。今年もいよいよ今週開催の「東建ホームメイトカップ」でその幕を開ける。米国男子メジャー初戦「マスターズ」で涙の予選落ちを味わった09年賞金王・石川遼もすでに気持ちを日本に切り替えこの日コース入り。夕方に到着したため練習は行わなかったものの、引き締まった表情で国内ツアー初戦の舞台に姿を現した。

｢自分を信じきれず…｣遼、1打及ばず予選落ち/マスターズ

　いてもたってもいられなかった。日曜に帰国した石川だったが、月曜朝5時半からマスターズをテレビ観戦。「練習と試合に対するモチベーションが上がりました。ミケルソンの13番セカンドとかを見ると、今の自分の練習量じゃ全然ダメだと思いました」結果を出せなかった悔しさをかみ締めそのまま練習場へ足を運ぶと、移動の疲れも見せず約4時間に及ぶ打ち込みを行った。

　だが、アメリカから持ち帰ったのは悔しさと課題ばかりではない。「ノーザントラスト・オープンの時よりマスターズの時のほうがちょっと差が詰まってきていました。取り組んでいることは間違っていないんだと手応えを感じることが出来たのは大きい」世界との差を肌で感じ取り、それを感性と圧倒的な練習量で自分のものにする。進化のルーティンを繰り返す若き賞金王は確実に世界に向かって近づいている。「アメリカで1か月やってきたことをそのまま日本でもやっていきたい」いつか世界へ羽ばたくために、今はホームグラウンドの日本でクラブを振るのみだ。

　「今季の目標は出場するトーナメントすべてで優勝争いをすること」世界ナンバー1のタイガー・ウッズ(米国)ですら不可能に近い目標だが、戦いの場に立つ以上その気持ちを曲げるつもりはない。[開幕戦スタートダッシュをする準備は出来ています」今年も国内男子ツアーは石川を中心に回ることになりそうだ。