<〜全英への道〜ミズノオープンatザ・ロイヤルGC 最終日◇2日◇ザ・ロイヤル ゴルフクラブ(茨城県)◇8016ヤード・パー72>
国内男子ツアー「ミズノオープン」は、池田勇太の通算21勝目で幕を閉じた。池田本人が「いい戦いだった」とうなずいた試合は、最終盤にチャン・キム(米国)に1打差まで迫られながら逃げ切っての勝利だった。
まさに“日本のDJ”!池田勇太のヒミツは下半身にあり【スイング連続写真】
これで青木功、片山晋呉に並ぶ史上2位タイの11年連続優勝となり、上にいるのは15年連続の尾崎将司だけ。「ジャンボさんの記録を目指さないといけない」と、憧れ続ける人物に肩を並べるためにも、再び勝利を積み重ねていく。
クラブ契約フリーの池田は、今週になり開幕時から使用してきたキャロウェイの『エピックフラッシュ サブゼロ』ドライバーを抜いて、スリクソンの『Z785』をバッグインした。これについては「コースを意識してということではないが、2本使えるようにはしている。今週はこれを使った」と話す。実はこの『Z785』は、昨年の「カシオワールドオープン」でも使用しており、元々「弾きがいい」と感じていたモデル。ぶっつけではなく、試合でも確かめしっかりと調整していた判断した上での投入だった。
ザ・ロイヤル ゴルフクラブに変わった昨年以降の大会レコードとなる「66」をマークし、単独トップに躍り出た3日目には、ドライビングディスタンスで11位(310.50ヤード)、フェアウェイキープ率で12位(57.14%)を記録。この日は、4日間で唯一最長の8016ヤードに設定された日だったが、「8000ヤードを超えているようには感じなかったし、(距離の面で)難しいとは思わなかった」と涼しい顔を浮かべた。試合運びを楽なものにした要因として、ティショットがもたらした好影響を無視することはできない。
また「2人(最終日に一緒になったキム、W・J・リー)は飛ばし屋で、飛距離が及ぶことはない。そこをカバーするのがセカンドショットの精度。彼らが残り100ヤードを打つ時に、僕は130ヤードを打たないといけない。この30ヤードの差をアイアンショットの精度で埋めないといけない」と話した池田は、その武器として、キャロウェイの飛び系アイアンAPEXと、ヨネックスのEZONE CB501を組み合わせて対応。5〜7番のAPEXに手書きで4〜6番とナンバリングして使用した。この考えの通り、4日間を通じてのパーオン率は11位(62.96%)を記録。先に述べた3日目は72.22%で1位になるなど、飛距離の差をショットの精度で埋めてみせた。
さらに目を引いたのが、グリーン上で使用していたシルバーのパターだ。東北福祉大の先輩・正岡竜二に勧められて使用しだしたL字パターは、かつて一世を風靡したブリヂストン「J's」のジャンボ尾崎90勝記念モデル。「ジャンボさんが節目の勝利を挙げた時に出されるものを、コレクションしていて。使いたくなかったけど、試合で使えるようにリメイクした」と“思い入れのある”一本だ。
これを、大会4日間の平均パット3位(1.6667回)というスタッツにつなげたのはもちろん、グリーン周りから寄せる場面でも度々使用。「ボールにウェッジを入れる部分で不安はないけど、グリーン周りが自分のなかで気持ち悪いなという部分もあった。パターで転がすほうが安全と思った」とその意図を説明する。「過去の自分は、何でもウェッジを使いたがっていた。でも、いろいろなツアーに出て、海外の選手が、さまざまな場面で簡単にパターで攻めていくのを見た。それを日本の試合でできているのはいいこと」。これまでの経験を生かし、パターがプレーの幅を広げる大事な1本になっている。
この優勝で「全英オープン」の出場権も獲得。自身にとって今季唯一となる海外メジャーの舞台に臨む。「11年間で21勝してきたが、ずっと強かったかというとそうではない。今のゴルフで強いと言ったら先はない。周りに強いねと思わせるようなプレーヤーにはなりたい」。ここからも優勝を積み重ねるための研鑽を積んでいく。
【池田勇太のクラブセッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W:ダンロップ・スリクソン Z785(9.5°)
(三菱ケミカル ディアマナ DF-60/TX)
3W:テーラーメイド・Mグローレ(15°)
3U:キャロウェイ・エピック(20°)
5I〜7I:キャロウェイ・APEX
7I〜A:ヨネックス・EZONE CB501
54°、60°:タイトリスト・ボーケイSM5
PT:ブリヂストン・J's
B:ブリヂストン・TOUR-B X プロト
国内男子ツアー「ミズノオープン」は、池田勇太の通算21勝目で幕を閉じた。池田本人が「いい戦いだった」とうなずいた試合は、最終盤にチャン・キム(米国)に1打差まで迫られながら逃げ切っての勝利だった。
まさに“日本のDJ”!池田勇太のヒミツは下半身にあり【スイング連続写真】
これで青木功、片山晋呉に並ぶ史上2位タイの11年連続優勝となり、上にいるのは15年連続の尾崎将司だけ。「ジャンボさんの記録を目指さないといけない」と、憧れ続ける人物に肩を並べるためにも、再び勝利を積み重ねていく。
クラブ契約フリーの池田は、今週になり開幕時から使用してきたキャロウェイの『エピックフラッシュ サブゼロ』ドライバーを抜いて、スリクソンの『Z785』をバッグインした。これについては「コースを意識してということではないが、2本使えるようにはしている。今週はこれを使った」と話す。実はこの『Z785』は、昨年の「カシオワールドオープン」でも使用しており、元々「弾きがいい」と感じていたモデル。ぶっつけではなく、試合でも確かめしっかりと調整していた判断した上での投入だった。
ザ・ロイヤル ゴルフクラブに変わった昨年以降の大会レコードとなる「66」をマークし、単独トップに躍り出た3日目には、ドライビングディスタンスで11位(310.50ヤード)、フェアウェイキープ率で12位(57.14%)を記録。この日は、4日間で唯一最長の8016ヤードに設定された日だったが、「8000ヤードを超えているようには感じなかったし、(距離の面で)難しいとは思わなかった」と涼しい顔を浮かべた。試合運びを楽なものにした要因として、ティショットがもたらした好影響を無視することはできない。
また「2人(最終日に一緒になったキム、W・J・リー)は飛ばし屋で、飛距離が及ぶことはない。そこをカバーするのがセカンドショットの精度。彼らが残り100ヤードを打つ時に、僕は130ヤードを打たないといけない。この30ヤードの差をアイアンショットの精度で埋めないといけない」と話した池田は、その武器として、キャロウェイの飛び系アイアンAPEXと、ヨネックスのEZONE CB501を組み合わせて対応。5〜7番のAPEXに手書きで4〜6番とナンバリングして使用した。この考えの通り、4日間を通じてのパーオン率は11位(62.96%)を記録。先に述べた3日目は72.22%で1位になるなど、飛距離の差をショットの精度で埋めてみせた。
さらに目を引いたのが、グリーン上で使用していたシルバーのパターだ。東北福祉大の先輩・正岡竜二に勧められて使用しだしたL字パターは、かつて一世を風靡したブリヂストン「J's」のジャンボ尾崎90勝記念モデル。「ジャンボさんが節目の勝利を挙げた時に出されるものを、コレクションしていて。使いたくなかったけど、試合で使えるようにリメイクした」と“思い入れのある”一本だ。
これを、大会4日間の平均パット3位(1.6667回)というスタッツにつなげたのはもちろん、グリーン周りから寄せる場面でも度々使用。「ボールにウェッジを入れる部分で不安はないけど、グリーン周りが自分のなかで気持ち悪いなという部分もあった。パターで転がすほうが安全と思った」とその意図を説明する。「過去の自分は、何でもウェッジを使いたがっていた。でも、いろいろなツアーに出て、海外の選手が、さまざまな場面で簡単にパターで攻めていくのを見た。それを日本の試合でできているのはいいこと」。これまでの経験を生かし、パターがプレーの幅を広げる大事な1本になっている。
この優勝で「全英オープン」の出場権も獲得。自身にとって今季唯一となる海外メジャーの舞台に臨む。「11年間で21勝してきたが、ずっと強かったかというとそうではない。今のゴルフで強いと言ったら先はない。周りに強いねと思わせるようなプレーヤーにはなりたい」。ここからも優勝を積み重ねるための研鑽を積んでいく。
【池田勇太のクラブセッティング(WITB=Whats in the Bag)】
1W:ダンロップ・スリクソン Z785(9.5°)
(三菱ケミカル ディアマナ DF-60/TX)
3W:テーラーメイド・Mグローレ(15°)
3U:キャロウェイ・エピック(20°)
5I〜7I:キャロウェイ・APEX
7I〜A:ヨネックス・EZONE CB501
54°、60°:タイトリスト・ボーケイSM5
PT:ブリヂストン・J's
B:ブリヂストン・TOUR-B X プロト