“追われるやりづらさ”を感じさせたひとつが、17番パー4(282ヤード)。決勝ラウンドはティイングエリアが前に出されて1オンが狙えるチャンスホール。ドライバーと3番ウッドの間の微妙な距離。石川が迷ったすえ、ティショットで手に取ったのは9番アイアンだった。「3番ウッドで狙ってイーグルの可能性もあるけど、それにかける状況ではないと思った」と、刻んで2オン1パットのバーディ。「最終日に追いかけている立場だったら、かける価値はある。最初は狙う気でいたけど、距離、風、アイアンの調子がよかったこともあった」。結果として堅実な攻めが奏功したが、「バーディを獲った今でも、あの攻めはよかったのかなとモヤモヤしている。自分の技術不足」と、スコアに反して表情はスッキリとはしていなかった。
ツアー15勝を挙げていても、追われる立場に慣れることはない。それでも、「みんな、ジャンボさんがトップにいたら追いつくのは難しいなと思うけど、“遼だったらチャンスがあるな”と思うかも。そのイメージを変えていきたいですね」と楽しそうに笑う。「いい成長をさせてもらった。明日がどうなるか楽しみです」。そのプレッシャーすらも、勝利を引き寄せるエネルギーになりそうだ。(文・谷口愛純)
ツアー15勝を挙げていても、追われる立場に慣れることはない。それでも、「みんな、ジャンボさんがトップにいたら追いつくのは難しいなと思うけど、“遼だったらチャンスがあるな”と思うかも。そのイメージを変えていきたいですね」と楽しそうに笑う。「いい成長をさせてもらった。明日がどうなるか楽しみです」。そのプレッシャーすらも、勝利を引き寄せるエネルギーになりそうだ。(文・谷口愛純)