「毎試合、自分で設定したラインがあるんですよ。例えば、このコースなら1日3アンダーとか決めて、そこに対して全力で立ち向かうわけです」
その数字をクリアできれば満足するし、クリアできなければ何が原因だったのかを考え、そこを補えるよう練習に励む。トーナメントでの順位はあくまでも相対的なものであり、重視していないのだ。もちろん、ラインを設定する際、優勝スコアがどれぐらいになるかを予想し、そこに到達するためには1日どれぐらいのアンダーを出せばいいのかで決めているのだから、目標をクリアできれば、優勝する確率は高くなる。
「結局、今年は4日間すべてで目標をクリアした試合がないということでしょう」と、未勝利の原因を自分なりに分析する。大切なところでバーディパットを決め切れなかった、アプローチを寄せ切れなかったなど、反省するポイントは少なくない。現在、平均ストローク1位にいるだけに、どれだけ高いレベルに目標スコアを設定しているのかと思うが、それも世界で戦うことを念頭に置いているからだ。
今季は海外メジャーに4試合出場していずれも予選通過できなかった。メジャーに関していえば、8試合連続での予選落ちとなる。多くは語らないが、相当な負けず嫌いなだけに、我々が想像する以上に悔しい思いをしていたのは間違いない。それこそ、飛距離が足りないのか、アイアンショットの精度が低いのか、ショートゲームの質なのか、反省するところが頭の中を駆け巡ったことだろう。国内ツアーの賞金ランキングで2位になろうとも、トップテン入りの試合数が増えようとも、少しも満足できない理由がそこにある。
国内ツアーでどんなに安定した成績を出しても、海外で結果を残さなければ、世間は評価してくれない。それを肌で感じたシーズンでもある。トップ杯東海クラシックの最終日、「74」とスコアを崩しながらも7位タイと踏ん張ったことをどう評価するのか聞いた時、「特にありません。自分が目指しているのはそこじゃないんで…」と、今まで見たこともないような厳しい視線を投げられた。レベルの低い質問をしたことを大いに反省したが、今平の本質を垣間見たと思った。2週後には米国男子ツアー戸の共催試合「ZOZO Championship」が控えている。そのときまで、今平がどれぐらい課題を解消するのか分からないが、ぜひとも優勝争いに絡み、海外で戦うためには何が足りないのかを見つけられることを願いたい。(文・山西英希)
その数字をクリアできれば満足するし、クリアできなければ何が原因だったのかを考え、そこを補えるよう練習に励む。トーナメントでの順位はあくまでも相対的なものであり、重視していないのだ。もちろん、ラインを設定する際、優勝スコアがどれぐらいになるかを予想し、そこに到達するためには1日どれぐらいのアンダーを出せばいいのかで決めているのだから、目標をクリアできれば、優勝する確率は高くなる。
「結局、今年は4日間すべてで目標をクリアした試合がないということでしょう」と、未勝利の原因を自分なりに分析する。大切なところでバーディパットを決め切れなかった、アプローチを寄せ切れなかったなど、反省するポイントは少なくない。現在、平均ストローク1位にいるだけに、どれだけ高いレベルに目標スコアを設定しているのかと思うが、それも世界で戦うことを念頭に置いているからだ。
今季は海外メジャーに4試合出場していずれも予選通過できなかった。メジャーに関していえば、8試合連続での予選落ちとなる。多くは語らないが、相当な負けず嫌いなだけに、我々が想像する以上に悔しい思いをしていたのは間違いない。それこそ、飛距離が足りないのか、アイアンショットの精度が低いのか、ショートゲームの質なのか、反省するところが頭の中を駆け巡ったことだろう。国内ツアーの賞金ランキングで2位になろうとも、トップテン入りの試合数が増えようとも、少しも満足できない理由がそこにある。
国内ツアーでどんなに安定した成績を出しても、海外で結果を残さなければ、世間は評価してくれない。それを肌で感じたシーズンでもある。トップ杯東海クラシックの最終日、「74」とスコアを崩しながらも7位タイと踏ん張ったことをどう評価するのか聞いた時、「特にありません。自分が目指しているのはそこじゃないんで…」と、今まで見たこともないような厳しい視線を投げられた。レベルの低い質問をしたことを大いに反省したが、今平の本質を垣間見たと思った。2週後には米国男子ツアー戸の共催試合「ZOZO Championship」が控えている。そのときまで、今平がどれぐらい課題を解消するのか分からないが、ぜひとも優勝争いに絡み、海外で戦うためには何が足りないのかを見つけられることを願いたい。(文・山西英希)