ちょっと変わり種では、こんな変化もあった。ゴルフマーカー型のプリペイドカードが会場内で配布され、ギャラリープラザなどの店舗でキャッシュレス決済が可能だった。「三井住友プリペイド」を利用すれば、キャッシュレスで支払いができるという大会スポンサーならではの試みなのだが、普段、街中ではPASMOやSuicaなど「ピッ」と端末にかざせば支払いが完了するのと同様のシステムがゴルフ場でも利用できて、私も使ってみたが非常に便利だなと思った。聞けば選手のエントリーフィも今大会ではキャッシュレス決済が初めて行われたという。逆に言えば、まだ現金払いだったのか、とちょっとビックリ。知人の記者から聞いた話では、「現金書留」でのエントリーしか受け付けないという試合もあるというから、さらに驚いた。海外ツアーではロッカーフィーやチップとして100ドルほど現金で支払うことはあるが、エントリーフィなどはクレジットカード払いでOKだったはず。あるいは銀行口座からの引き落としなどもあったように思う。現金払いでないとダメ、というのは今の世の中、非常に不便。今大会を機にキャッシュレス化をもっと推し進めてもいいような気がする。
最後に、昔と変わらないな、と思ったこと。それは片山晋呉の練習風景だ。相変わらずいろいろな練習器具を使って、システマチックに練習をしている。太平洋クラブ御殿場コースの練習場の一番左端に陣取り、練習するのが昔から彼のルーティーン。使っている道具は以前と異なるが、彼は日々ゴルフ以外のいろいろなものを見聞きして、そこからインスパイヤーされたアイデアをゴルフに取り入れるのがうまい。もうすぐシニア入りというお年頃だが、探究心は衰えていない。変えることで得られる「進歩」と変えない「強さ」が、彼が長年ツアーでやっていけている秘訣なのだと思った。(文・大泉英子)
最後に、昔と変わらないな、と思ったこと。それは片山晋呉の練習風景だ。相変わらずいろいろな練習器具を使って、システマチックに練習をしている。太平洋クラブ御殿場コースの練習場の一番左端に陣取り、練習するのが昔から彼のルーティーン。使っている道具は以前と異なるが、彼は日々ゴルフ以外のいろいろなものを見聞きして、そこからインスパイヤーされたアイデアをゴルフに取り入れるのがうまい。もうすぐシニア入りというお年頃だが、探究心は衰えていない。変えることで得られる「進歩」と変えない「強さ」が、彼が長年ツアーでやっていけている秘訣なのだと思った。(文・大泉英子)