昨年、空前の“渋野日向子”ブームで一躍注目されたゴルフ界。しかし、男子ツアーでは試合数や観客動員数が伸び悩むなど、人気の陰りがぬぐえないままだ。
ゴルフ界の日本のエースといえば松山英樹!アイアンショットの“音”がスゴイ【動画】
かつて同じように“どん底”を味わいながら、見事なV字回復を果たしたのが「新日本プロレス」。2018年には売上高が過去最高額を達成し、20年1月に行われた東京ドーム2連戦では、計7万人超えの動員を記録した。
人気回復のため必要な物はなにか。ブーム再燃の立役者、新日本プロレスのエース・棚橋弘至選手に、ゴルフ界きってのプロレスファンである中里光之介が教えを請う!
【教訓その2、競技よりもまず選手のクセを出していけ!】
棚橋「自分も記憶にあるんですけど、男子ゴルフの試合動員数を見させていただいたら、石川遼プロが結果を挙げたときの動員が上がっていて、ゆるやかに下がっている。ジャンルを救うには、一人のスター選手というか、プロゴルフのファンじゃない方からも興味を持たれることが大事だよね」
中里「女子では渋野さんの名前が挙がりますけど、男子はそういうスター選手がいないのが実情なんですよね」
棚橋「なればいいじゃん!(笑)。でも、プロレスというジャンルはちょっと特殊な部分があって、ビッグマッチで負け続けた1年であっても、ファンが応援してくれたら現役はどんどん続いていく。その違いはあるけど、プロレスから学ぶことがあるとするなら、実績に加えてなにか面白そうだなというフックをつけること。渋野さんの“スマイルシンデレラ”みたいに“笑顔がかわいい”とか」
中里「ゴルフの若手選手は、全員がいい意味でも“普通”、スマート過ぎる気がします。ジャンボさんの時代は、個性のある選手が多かったイメージですよね」
棚橋「クセって大事だよね。強い方がいい。
プロレスで盛り上がるのは、軍団抗争や世代闘争、他団体との対抗戦。何パターンかあるけど、ゴルフだったら石川遼プロに噛みついて下克上、世代闘争とか。軍団作っちゃうとか、ポーズ決めるとか、みんなで同じTシャツ着るとかね(笑)」
中里「(石川遼は)高校の先輩ですから!(笑)。でも、個性やクセを出すというのも意外と難しいと思うんです」
棚橋「そうなんですよね。必ず結果を残さないといけない位置にいるのも難しい。
僕だったら例えば、プロモーション先でプロレスを知らない女性の方がいる場合は、“プロレスがあるのでぜひ来てください”という前に、まず“棚橋がこういう人間で、こういうことが好きで”みたいなところを面白がってもらう。
いきなり“試合に来てください”だと拒絶されることもあるので、まず人としての魅力じゃないけど、どういう人間がプロレスをやっているか知ってもらうことを大事にやってきた。
だから光ちゃんも、もっとパーソナルな部分を発信していくこともひとつの手かな」
中里「パーソナルな部分…例えば、SNSですか?」
棚橋「そう。だからオレは、プライベートがないからね。全部さらけ出しちゃってるから」
中里「なるほど、そのくらい“素”を見せちゃってもいいんですね」
棚橋「もちろん、キャラクターとかレスラー像というのもあると思うけど、そこはちょっとでも嘘があると見抜かれてしまう。リング上もプライベートもぜんぶ素で勝負しているので、まずはそういうところかな」
(※取材は3月23日に実施致しました)
■棚橋弘至(たなはし・ひろし プロレスラー)
1976年11月13日生まれ、岐阜県出身。99年に立命館大学を卒業し、新日本プロレスへ入門。同年10月にデビューを果たす。IWGPヘビー級王座に何度も君臨。「100年に一人の逸材」というキャッチフレーズで知られ、現在もエース選手として活躍している。
■中里光之介(なかざと・こうのすけ プロゴルファー)
1992年8月16日生まれ、東京都出身。杉並学院高等学校卒業。高校3年生でプロ宣言し、13年にはアジアンツアーに参戦。16から17年にかけて男子下部ツアー(現AbemaTVツアー)で計3勝をマーク。19年はQTランク2位でレギュラーツアーに参戦、「フジサンケイクラシック」10位タイなど成績を残した。
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かつて同じように“どん底”を味わいながら、見事なV字回復を果たしたのが「新日本プロレス」。2018年には売上高が過去最高額を達成し、20年1月に行われた東京ドーム2連戦では、計7万人超えの動員を記録した。
人気回復のため必要な物はなにか。ブーム再燃の立役者、新日本プロレスのエース・棚橋弘至選手に、ゴルフ界きってのプロレスファンである中里光之介が教えを請う!
【教訓その2、競技よりもまず選手のクセを出していけ!】
棚橋「自分も記憶にあるんですけど、男子ゴルフの試合動員数を見させていただいたら、石川遼プロが結果を挙げたときの動員が上がっていて、ゆるやかに下がっている。ジャンルを救うには、一人のスター選手というか、プロゴルフのファンじゃない方からも興味を持たれることが大事だよね」
中里「女子では渋野さんの名前が挙がりますけど、男子はそういうスター選手がいないのが実情なんですよね」
棚橋「なればいいじゃん!(笑)。でも、プロレスというジャンルはちょっと特殊な部分があって、ビッグマッチで負け続けた1年であっても、ファンが応援してくれたら現役はどんどん続いていく。その違いはあるけど、プロレスから学ぶことがあるとするなら、実績に加えてなにか面白そうだなというフックをつけること。渋野さんの“スマイルシンデレラ”みたいに“笑顔がかわいい”とか」
中里「ゴルフの若手選手は、全員がいい意味でも“普通”、スマート過ぎる気がします。ジャンボさんの時代は、個性のある選手が多かったイメージですよね」
棚橋「クセって大事だよね。強い方がいい。
プロレスで盛り上がるのは、軍団抗争や世代闘争、他団体との対抗戦。何パターンかあるけど、ゴルフだったら石川遼プロに噛みついて下克上、世代闘争とか。軍団作っちゃうとか、ポーズ決めるとか、みんなで同じTシャツ着るとかね(笑)」
中里「(石川遼は)高校の先輩ですから!(笑)。でも、個性やクセを出すというのも意外と難しいと思うんです」
棚橋「そうなんですよね。必ず結果を残さないといけない位置にいるのも難しい。
僕だったら例えば、プロモーション先でプロレスを知らない女性の方がいる場合は、“プロレスがあるのでぜひ来てください”という前に、まず“棚橋がこういう人間で、こういうことが好きで”みたいなところを面白がってもらう。
いきなり“試合に来てください”だと拒絶されることもあるので、まず人としての魅力じゃないけど、どういう人間がプロレスをやっているか知ってもらうことを大事にやってきた。
だから光ちゃんも、もっとパーソナルな部分を発信していくこともひとつの手かな」
中里「パーソナルな部分…例えば、SNSですか?」
棚橋「そう。だからオレは、プライベートがないからね。全部さらけ出しちゃってるから」
中里「なるほど、そのくらい“素”を見せちゃってもいいんですね」
棚橋「もちろん、キャラクターとかレスラー像というのもあると思うけど、そこはちょっとでも嘘があると見抜かれてしまう。リング上もプライベートもぜんぶ素で勝負しているので、まずはそういうところかな」
(※取材は3月23日に実施致しました)
■棚橋弘至(たなはし・ひろし プロレスラー)
1976年11月13日生まれ、岐阜県出身。99年に立命館大学を卒業し、新日本プロレスへ入門。同年10月にデビューを果たす。IWGPヘビー級王座に何度も君臨。「100年に一人の逸材」というキャッチフレーズで知られ、現在もエース選手として活躍している。
■中里光之介(なかざと・こうのすけ プロゴルファー)
1992年8月16日生まれ、東京都出身。杉並学院高等学校卒業。高校3年生でプロ宣言し、13年にはアジアンツアーに参戦。16から17年にかけて男子下部ツアー(現AbemaTVツアー)で計3勝をマーク。19年はQTランク2位でレギュラーツアーに参戦、「フジサンケイクラシック」10位タイなど成績を残した。