金谷のプレーを見ると、決断後はすぐに打つという基本動作を繰り返しており、たしかに石川がいうように判断力や決断力がスムースに機能しているように見える。もちろんそれらを忠実に実行する技術力はいうまでもない。

小斉平については、以前に合宿をともにしていたこともあり、よく知る仲。「ジュニアから有名だったし」と、その順調な成長を喜ぶ。加えて米下部ツアーに挑戦中ということもあり、「異国の地で単身で、その経験は大きい。彼にとっても財産になる。今週のプレーにも生きていると思う」と、石川自身も経験した海外での経験が成長へとつながっているとの見方を示した。

最終日は3日連続で金谷とラウンド。来年30歳を迎える石川が、目を見張る若手を敵に回し、どのようなプレーを見せるのか。ちなみに石川が22歳の年は、米国挑戦の前年。2年間優勝から遠ざかっていた苦しい時期を、11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」優勝で乗り切った。学年でいえば大学生最後の年。大きな人生の転機となる年の最終戦で、金谷、小斉平、そして石川が対峙する。