昨年から“パターイップス”に悩む堀川未来夢。なかなか解決策が見つからないまま試行錯誤。もはや「色々と試すのが楽しくなってきました」という領域に到達しそうななか、たどり着いたのが横田真一のもとだった。
タイガー・ウッズの伝説的“S字パット”!【動画】
かつてイップスを経験、克服、そして自律神経とパフォーマンスの関係などについて大学院で研究もしてきた横田は、堀川の状態をどう見るのだろうか。
■同業者どうしは、“見て見ぬフリ”がエチケット?
堀川:あの、最近の悩みがですね…、こんなこと言いたくないんですが、去年くらいからパターイップスが出てしまって。もうどうもこうもできないんです(笑)
横田:それ言いたくないでしょ、正直(笑)。よけいに同伴競技者にも見られるし、視線も気になってさ。同業者のエチケットとしては、見て見ぬフリをするでしょ
堀川:プロアマでも、お客さんに真後ろから見られたら『ちょっともう、ごめんなさい!』ってなっちゃいますね。今まで自信を持って打てていたことができなくて
横田:つらいよねえ。オレ泣いたもん、なったときに。まさか、毎週優勝争いしている未来夢がそうなってるとは思わなかったなあ
堀川:パターはもう辞めて、グリーン上で5番アイアンを使おうと思うくらいでした。でも、みんなが“おや?”と思うパッティングをしちゃったときに、言い訳するよりも『いやー、イップスなんでヤバいんです!』って気持ちよく公にしちゃって、どう付き合うかを考えたほうがいいかなと
横田:そうなんだ。なんでこの取材を受けてるんだろうと思ったけどね(笑)。でも、受けてる時点で、治る見込みはあるよ
■イップス症状:堀川の場合「まるで水中で打っているような感覚」
横田:パターは、どんな感じ?
堀川:フジサンケイクラシックのときに、2メートルくらいの距離をポンって打ったら、曲がらないラインがすごい横を通っちゃって、“あ、やばいな”って
イップスって、テークバックが上がらない人と、真っすぐに降りてこない人との2パターンがあると思うんです。ぼくの場合は、上げるまではスッといくのに、そこから急に水圧がかかったように下りてこなくなっちゃうんですよね。水の中で打ってるみたいで、カップをオーバーしようと思って振っても、ブレーキがかかるんです
横田:クラブは?
堀川:4年間くらいスパイダーを使っていて、2メートル以内はほぼ入るだろうというエースです。センターシャフトでフェースバランスも真上を向くので、左右対称でテークバックを上げて打てば、真っすぐの球が出て入るイメージがあった。なのに、手が震えて真っすぐ下りなくて。先輩方にも聞きながら、いろいろ試しているんですけど」
横田:オレもアプローチイップスになったときに、シード選手の先輩全員に聞いたけど、みんな言うことが違うんだよね(笑)。どんなことを試してるの?
堀川:息を細く長く吐きながら振るとスムーズに動くとか、曲がっている指が反応してしまうから、症状を出にくくするにはクロウグリップのほうがいいとか。他にもクロスにしたり、右手を添えるだけにしたり、色々やってみました。パターがだめだと、その後のティショットも気持ち悪いし、アイアンでも変なこと考えちゃったりして、全部悪くなるんですよね
もうなにも変えずに、嫌な感覚を打ち消すくらい練習をして、脳みそを洗脳していきたいと思っているんですが…、簡単ではないですよね…?
横田:刷り込みってことだよね。まあ、今までの経験上、それで成功した人はいない気がする。オレは長尺にしたら、瞬時に消えたかな
■イップス症状:横田の場合「電気が走るような感覚」
横田:オレのときは、優勝争いをしていた時にドカーンって電気が走ったようになっちゃったんだよね。最終日最終組の1組前くらいで回っていて、1番ホールで2メートルくらいのバーディチャンスについた。それが、パンチが入って1メートルくらい奥に行って、返しも変に手が動いてヒヤっとして、ボギーパットも意図した動きじゃなくて。それが1日中ずっと続いて、ショットもビタビタなのに6オーバーだった。なのに、練習場だと症状がでない
堀川:イップスって、定義というか、理論では片付けられない反応な気がしますよね
横田:電気が走るっていうかね。それまでずっと平均パット数で上位だったのに、泣いたね。もうゴルフが終わったと思ったから、もういいやって思って、それまでは絶対にあり得ないと思っていた長尺を買いに行ったよ
堀川:ぼくは、まだそこまでの境地には立っていないかも…。だから、ちょっとやれば戻れると思っているんです
横田:消えていくイップスっていうのもあるからね。ただやっぱり、イップスって中々治らないのよ。やり方を変えないと治らないから、同じ打ち方には2度と戻れないんだよね
横田から、最後に厳しい一言が飛び出したが…、イップス克服への糸口はつかめるのか。次回はそもそも何が原因か、抜け出すには何を変えたらよいか横田が自身の経験を元に語る。
タイガー・ウッズの伝説的“S字パット”!【動画】
かつてイップスを経験、克服、そして自律神経とパフォーマンスの関係などについて大学院で研究もしてきた横田は、堀川の状態をどう見るのだろうか。
■同業者どうしは、“見て見ぬフリ”がエチケット?
堀川:あの、最近の悩みがですね…、こんなこと言いたくないんですが、去年くらいからパターイップスが出てしまって。もうどうもこうもできないんです(笑)
横田:それ言いたくないでしょ、正直(笑)。よけいに同伴競技者にも見られるし、視線も気になってさ。同業者のエチケットとしては、見て見ぬフリをするでしょ
堀川:プロアマでも、お客さんに真後ろから見られたら『ちょっともう、ごめんなさい!』ってなっちゃいますね。今まで自信を持って打てていたことができなくて
横田:つらいよねえ。オレ泣いたもん、なったときに。まさか、毎週優勝争いしている未来夢がそうなってるとは思わなかったなあ
堀川:パターはもう辞めて、グリーン上で5番アイアンを使おうと思うくらいでした。でも、みんなが“おや?”と思うパッティングをしちゃったときに、言い訳するよりも『いやー、イップスなんでヤバいんです!』って気持ちよく公にしちゃって、どう付き合うかを考えたほうがいいかなと
横田:そうなんだ。なんでこの取材を受けてるんだろうと思ったけどね(笑)。でも、受けてる時点で、治る見込みはあるよ
■イップス症状:堀川の場合「まるで水中で打っているような感覚」
横田:パターは、どんな感じ?
堀川:フジサンケイクラシックのときに、2メートルくらいの距離をポンって打ったら、曲がらないラインがすごい横を通っちゃって、“あ、やばいな”って
イップスって、テークバックが上がらない人と、真っすぐに降りてこない人との2パターンがあると思うんです。ぼくの場合は、上げるまではスッといくのに、そこから急に水圧がかかったように下りてこなくなっちゃうんですよね。水の中で打ってるみたいで、カップをオーバーしようと思って振っても、ブレーキがかかるんです
横田:クラブは?
堀川:4年間くらいスパイダーを使っていて、2メートル以内はほぼ入るだろうというエースです。センターシャフトでフェースバランスも真上を向くので、左右対称でテークバックを上げて打てば、真っすぐの球が出て入るイメージがあった。なのに、手が震えて真っすぐ下りなくて。先輩方にも聞きながら、いろいろ試しているんですけど」
横田:オレもアプローチイップスになったときに、シード選手の先輩全員に聞いたけど、みんな言うことが違うんだよね(笑)。どんなことを試してるの?
堀川:息を細く長く吐きながら振るとスムーズに動くとか、曲がっている指が反応してしまうから、症状を出にくくするにはクロウグリップのほうがいいとか。他にもクロスにしたり、右手を添えるだけにしたり、色々やってみました。パターがだめだと、その後のティショットも気持ち悪いし、アイアンでも変なこと考えちゃったりして、全部悪くなるんですよね
もうなにも変えずに、嫌な感覚を打ち消すくらい練習をして、脳みそを洗脳していきたいと思っているんですが…、簡単ではないですよね…?
横田:刷り込みってことだよね。まあ、今までの経験上、それで成功した人はいない気がする。オレは長尺にしたら、瞬時に消えたかな
■イップス症状:横田の場合「電気が走るような感覚」
横田:オレのときは、優勝争いをしていた時にドカーンって電気が走ったようになっちゃったんだよね。最終日最終組の1組前くらいで回っていて、1番ホールで2メートルくらいのバーディチャンスについた。それが、パンチが入って1メートルくらい奥に行って、返しも変に手が動いてヒヤっとして、ボギーパットも意図した動きじゃなくて。それが1日中ずっと続いて、ショットもビタビタなのに6オーバーだった。なのに、練習場だと症状がでない
堀川:イップスって、定義というか、理論では片付けられない反応な気がしますよね
横田:電気が走るっていうかね。それまでずっと平均パット数で上位だったのに、泣いたね。もうゴルフが終わったと思ったから、もういいやって思って、それまでは絶対にあり得ないと思っていた長尺を買いに行ったよ
堀川:ぼくは、まだそこまでの境地には立っていないかも…。だから、ちょっとやれば戻れると思っているんです
横田:消えていくイップスっていうのもあるからね。ただやっぱり、イップスって中々治らないのよ。やり方を変えないと治らないから、同じ打ち方には2度と戻れないんだよね
横田から、最後に厳しい一言が飛び出したが…、イップス克服への糸口はつかめるのか。次回はそもそも何が原因か、抜け出すには何を変えたらよいか横田が自身の経験を元に語る。