自信を持って打てていたはずのパットが、ある時を境に突然できなくなる。もしイップスの症状が出たら「同じ打ち方には2度と戻れない」と言い切ったのが、自らもイップス経験者である横田真一。
神がかり的なタイガーの“S字パット”!【動画】
イップスはなにがきっかけとなって、どう乗り越えるのか。横田の場合は長尺パターに変えて乗り越えたというが、“パターイップス”克服を目指す堀川未来夢へは、いったいどのような金言を授けるのか。
■克服には“長尺”が近道! しかし、かたくなに拒む堀川…その心は?
横田:イップスってさ、1回大脳を刺激が通ってしまっているから、人間がビルから飛び降りることができないのと同じ現象が起こっているんだよね
堀川:だから、同じ打ち方には戻れないと…。横田さんは、どうやって克服されたんですか?
横田:長尺に変えたら瞬時に消えたよ。短いのを使っていたときは、長尺だけはありえないと思っていたけど
堀川:ぼくも長尺を使っているプロに教わると、本当にストレスがないと聞きます。ただ、上げて下ろしてと、自分でゴルフをしている感覚がないとは聞きました
横田:センスがあるんだから、すぐできると思うよ。長尺使えばいいのに
堀川:長尺かぁ…。それは、最後の最後にとっておきたいんですよね。それ以外に手段がなくなったら、もっとしんどくなってしまうので…
横田:自分を捨てることで、本当の自分が見つかる、ということもあるよ。あと今のエースパター、ロフトが立っているよね。実測で4度あるけど、少しヘッドに対して斜めに刺さっているから、合わせると2度を切ってる。
ロフトが立っているパターって、イップスになりやすいと思う。ちょっとフェースが開いたらパーンと右にいくし、ちょっとかぶれば左に行く。寝ていれば多少は鈍感なんだよね
堀川:ロフトをつけることによって鈍感になると、自分がいいパットをしたと勘違いしちゃうのが恐いんです。ミスパットかどうかが分からなくなりそうで
横田:でも、タイガー・ウッズとかフィル・ミケルソンとか、海外の名選手でもこんなにロフトが立っているのを使っている人はあまり見ないよね。向こうはグリーンが悪いというのもあるけど、ミケルソンも大体4度くらいはあると思うよ
すごいスイートスポットに狭いところを通ろうとすると、少しのエラーではじかれる。それがイップスの要因になるかもしれないし、物理的に難しいことを、わざわざやる必要はないと思う
堀川:練習で難しくしておいて、試合で易しくするというのはどうでしょう(笑)。例えばアイアンも同じだと思うんです。昔入れていた3番を抜いて、今は4番を入れているんですが、いつの間にか4番と3番の難易度が同じ感覚になっているんですよ。クラブを易しくするのも手だと思いますが、常に練習で一番難しいことをやっておいて、試合で楽に感じたほうがいいんじゃないかって
横田:……それ、もうイップスやん(笑)。違う方向の
堀川:はい、イップスなんです(笑)。このエースパターを使ってきたのも、『フックラインは芯に対して先で打って、スライスラインはネック側で打って』と、フェースラインを利用して打ち分けていたんですよね。それが、今はまったく使いこなせなくなっちゃったんですけど…
横田:そのストイックさが、今の未来夢の世界観を作り上げているんだろうね。悩む前から、すごく難しい作業をやっていたのが原因としてあるかも。器用な人ほどイップスになっているよね、丸山茂樹さんとか、田中秀道さんとか
堀川:自分はあまり完璧を求めるタイプでも、器用なタイプでもないから、まさか来るとは思っていませんでした
■ほどよい緊張感を保つことも◎! だけど結局は技術論
横田:長尺かロフトをつけるかだと思うけど、それがダメなら、もう『頑張って』としか言えないんだけど(笑)
堀川:すみません…(笑)
横田:あとは、ぼくが2010年に13年ぶりに優勝できたときは、順天堂の先生に“自律神経をコントロールできたら、もう1回優勝できますよ”と言われたかな。要は血流の問題。大学院で交感神経と副交感神経の勉強もしてきたけど、この2つのバランスが大切で、ほどよい緊張と、ほどよいリラックスを保つこと。例えば、ジャンボさんはフォワードプレスで、息を吐ききる初動を入れることで克服したらしい
堀川:ぼくもパターを握ったら、心臓の音が聞こえるくらいバクバクするんです。先輩がたからも、息を吐いたり、ゆっくり歩いたりというアドバイスもいただきました
横田:自律神経をコントロールするって素晴らしいと思う。でも、そういう研究もしてきたなかで “緊張”って何かなって考えると、結局は技術論だと思うんだよね。“自信”と“安心”が副交感神経を上げるんだけど、その2つを持つためには裏付けが必要。だから技術が先にくると思う
堀川:そうですよね。だからこそ、今のまま変えずに練習しまくって、成功体験を脳みそに焼き付けようとしているんですが(笑)
横田:そっか…(笑)。とりあえず精神的に強そうだし、まだ軽傷だとは思うよ
堀川:自分でもとりあえず、パッティングのイップスでまだよかったと思えているんです。もしドライバーだったら、毎ホール、ティに立ったときに足が震えて、打った瞬間OBいってすぐに2ペナ。パッティングなら、まだホールアウトはできるので
横田:前向きに捉えられているし、まだ向き合っていていいのかなと思うよ。大好きなサウナに入って、肉食べておけば治るんじゃない?
堀川:そうですね! サウナって、自律神経を整えるには最高ですし、セロトニン出まくってストレスもゼロですし(笑)。
ぼくは不器用だからあまり色々なことができないので、もう少し、今のままやれることがある気がしました。試行錯誤しながら1、2年付き合ったあと、最後の砦として長尺にしたり、ロフトを変えたりして、見つけていきたいと思います
横田:消えていくイップスもあるしね。悩みがあるくらいがちょうどいいかもよ(笑)
堀川:はい、ありがとうございます! まだ入り口だと思うので、もう少しもがいてみようと思います
神がかり的なタイガーの“S字パット”!【動画】
イップスはなにがきっかけとなって、どう乗り越えるのか。横田の場合は長尺パターに変えて乗り越えたというが、“パターイップス”克服を目指す堀川未来夢へは、いったいどのような金言を授けるのか。
■克服には“長尺”が近道! しかし、かたくなに拒む堀川…その心は?
横田:イップスってさ、1回大脳を刺激が通ってしまっているから、人間がビルから飛び降りることができないのと同じ現象が起こっているんだよね
堀川:だから、同じ打ち方には戻れないと…。横田さんは、どうやって克服されたんですか?
横田:長尺に変えたら瞬時に消えたよ。短いのを使っていたときは、長尺だけはありえないと思っていたけど
堀川:ぼくも長尺を使っているプロに教わると、本当にストレスがないと聞きます。ただ、上げて下ろしてと、自分でゴルフをしている感覚がないとは聞きました
横田:センスがあるんだから、すぐできると思うよ。長尺使えばいいのに
堀川:長尺かぁ…。それは、最後の最後にとっておきたいんですよね。それ以外に手段がなくなったら、もっとしんどくなってしまうので…
横田:自分を捨てることで、本当の自分が見つかる、ということもあるよ。あと今のエースパター、ロフトが立っているよね。実測で4度あるけど、少しヘッドに対して斜めに刺さっているから、合わせると2度を切ってる。
ロフトが立っているパターって、イップスになりやすいと思う。ちょっとフェースが開いたらパーンと右にいくし、ちょっとかぶれば左に行く。寝ていれば多少は鈍感なんだよね
堀川:ロフトをつけることによって鈍感になると、自分がいいパットをしたと勘違いしちゃうのが恐いんです。ミスパットかどうかが分からなくなりそうで
横田:でも、タイガー・ウッズとかフィル・ミケルソンとか、海外の名選手でもこんなにロフトが立っているのを使っている人はあまり見ないよね。向こうはグリーンが悪いというのもあるけど、ミケルソンも大体4度くらいはあると思うよ
すごいスイートスポットに狭いところを通ろうとすると、少しのエラーではじかれる。それがイップスの要因になるかもしれないし、物理的に難しいことを、わざわざやる必要はないと思う
堀川:練習で難しくしておいて、試合で易しくするというのはどうでしょう(笑)。例えばアイアンも同じだと思うんです。昔入れていた3番を抜いて、今は4番を入れているんですが、いつの間にか4番と3番の難易度が同じ感覚になっているんですよ。クラブを易しくするのも手だと思いますが、常に練習で一番難しいことをやっておいて、試合で楽に感じたほうがいいんじゃないかって
横田:……それ、もうイップスやん(笑)。違う方向の
堀川:はい、イップスなんです(笑)。このエースパターを使ってきたのも、『フックラインは芯に対して先で打って、スライスラインはネック側で打って』と、フェースラインを利用して打ち分けていたんですよね。それが、今はまったく使いこなせなくなっちゃったんですけど…
横田:そのストイックさが、今の未来夢の世界観を作り上げているんだろうね。悩む前から、すごく難しい作業をやっていたのが原因としてあるかも。器用な人ほどイップスになっているよね、丸山茂樹さんとか、田中秀道さんとか
堀川:自分はあまり完璧を求めるタイプでも、器用なタイプでもないから、まさか来るとは思っていませんでした
■ほどよい緊張感を保つことも◎! だけど結局は技術論
横田:長尺かロフトをつけるかだと思うけど、それがダメなら、もう『頑張って』としか言えないんだけど(笑)
堀川:すみません…(笑)
横田:あとは、ぼくが2010年に13年ぶりに優勝できたときは、順天堂の先生に“自律神経をコントロールできたら、もう1回優勝できますよ”と言われたかな。要は血流の問題。大学院で交感神経と副交感神経の勉強もしてきたけど、この2つのバランスが大切で、ほどよい緊張と、ほどよいリラックスを保つこと。例えば、ジャンボさんはフォワードプレスで、息を吐ききる初動を入れることで克服したらしい
堀川:ぼくもパターを握ったら、心臓の音が聞こえるくらいバクバクするんです。先輩がたからも、息を吐いたり、ゆっくり歩いたりというアドバイスもいただきました
横田:自律神経をコントロールするって素晴らしいと思う。でも、そういう研究もしてきたなかで “緊張”って何かなって考えると、結局は技術論だと思うんだよね。“自信”と“安心”が副交感神経を上げるんだけど、その2つを持つためには裏付けが必要。だから技術が先にくると思う
堀川:そうですよね。だからこそ、今のまま変えずに練習しまくって、成功体験を脳みそに焼き付けようとしているんですが(笑)
横田:そっか…(笑)。とりあえず精神的に強そうだし、まだ軽傷だとは思うよ
堀川:自分でもとりあえず、パッティングのイップスでまだよかったと思えているんです。もしドライバーだったら、毎ホール、ティに立ったときに足が震えて、打った瞬間OBいってすぐに2ペナ。パッティングなら、まだホールアウトはできるので
横田:前向きに捉えられているし、まだ向き合っていていいのかなと思うよ。大好きなサウナに入って、肉食べておけば治るんじゃない?
堀川:そうですね! サウナって、自律神経を整えるには最高ですし、セロトニン出まくってストレスもゼロですし(笑)。
ぼくは不器用だからあまり色々なことができないので、もう少し、今のままやれることがある気がしました。試行錯誤しながら1、2年付き合ったあと、最後の砦として長尺にしたり、ロフトを変えたりして、見つけていきたいと思います
横田:消えていくイップスもあるしね。悩みがあるくらいがちょうどいいかもよ(笑)
堀川:はい、ありがとうございます! まだ入り口だと思うので、もう少しもがいてみようと思います