ゴルフ場で働くスタッフも家屋が流されるなどの被災にあいながらも人道支援にまわったコースも少なくない。後藤さんは、「地元の人を支援するゴルフ場は多かったのですが、あまりにも被害がひどすぎて(ゴルフ場の貢献は)表に出ていない印象はありました」と当時を振り返る。
宮城県の気仙沼にあるゴルフ場では、行き場を失い津波にのまれそうになった車、数百台をフェアウェイにあげたほか、3日ほど食糧や宿泊の提供をした。ほかの地域でも、風呂を開放、駐車場を東京からの物資を運ぶヘリコプターの中継基地に使わせるなど、ゴルフ場ならではの施設の大きさで貢献した。報道を通して取り上げられることは少なかったかもしれないが、地元住民が支援を受けたことをきっかけに、ゴルフをしたいとコースへ訴え再興が早まるきっかけになった話もあり、ゴルフ場と地域の関係が密になったケースもあった。
同連盟では復興支援のチャリティイベントを行うなど、東北地方の“ゴルフ復興”に力を注ぎ、様々な企画を実施。他県のゴルフ連盟などからの寄付や、プロゴルファーからの多くの支援も寄せられ、「今でも感謝の気持ちでいっぱいです」と後藤さん。10年が経ち、「震災は過去のことで立ち直りました」と前を向くが、現在は新型コロナウイルス対策に頭を悩ませている。「震災10年の節目として、今年の夏は決勝には140人が出場する大々的な主催競技を予定していましたが、コロナの影響から人数を減らすなど規模を縮小しての実施を検討しています。昨年の催しがすべて中止になっただけに、選手権に出ているゴルファーのみなさんの期待も高く『今年はやりますよね?』と声をかけられるんです」。
6県の昨年の入場者数は前年度比96.6%。上半期はコロナの影響から落ち込んだが、7月に入り盛り返した。「コロナが心配なゴルファーが多いのではと気にしていましたが、思ったより入っています。練習場も好調だったり、他業界からうらやましがられますよ」と、現在の東北地方のゴルフ界を語る。その勢いを止めないためにも、「連盟として活気のある営業状況を作り、若い層にもゴルフへ関心が出てきたりとゴルフをしたい次の世代を育てていきたいです」。震災から10年目を迎えての思いを口にした。
まだまだ復興途上。コロナ禍というダブルパンチにも負けず、東北のゴルフ界は今も歩みを止めていない。
宮城県の気仙沼にあるゴルフ場では、行き場を失い津波にのまれそうになった車、数百台をフェアウェイにあげたほか、3日ほど食糧や宿泊の提供をした。ほかの地域でも、風呂を開放、駐車場を東京からの物資を運ぶヘリコプターの中継基地に使わせるなど、ゴルフ場ならではの施設の大きさで貢献した。報道を通して取り上げられることは少なかったかもしれないが、地元住民が支援を受けたことをきっかけに、ゴルフをしたいとコースへ訴え再興が早まるきっかけになった話もあり、ゴルフ場と地域の関係が密になったケースもあった。
同連盟では復興支援のチャリティイベントを行うなど、東北地方の“ゴルフ復興”に力を注ぎ、様々な企画を実施。他県のゴルフ連盟などからの寄付や、プロゴルファーからの多くの支援も寄せられ、「今でも感謝の気持ちでいっぱいです」と後藤さん。10年が経ち、「震災は過去のことで立ち直りました」と前を向くが、現在は新型コロナウイルス対策に頭を悩ませている。「震災10年の節目として、今年の夏は決勝には140人が出場する大々的な主催競技を予定していましたが、コロナの影響から人数を減らすなど規模を縮小しての実施を検討しています。昨年の催しがすべて中止になっただけに、選手権に出ているゴルファーのみなさんの期待も高く『今年はやりますよね?』と声をかけられるんです」。
6県の昨年の入場者数は前年度比96.6%。上半期はコロナの影響から落ち込んだが、7月に入り盛り返した。「コロナが心配なゴルファーが多いのではと気にしていましたが、思ったより入っています。練習場も好調だったり、他業界からうらやましがられますよ」と、現在の東北地方のゴルフ界を語る。その勢いを止めないためにも、「連盟として活気のある営業状況を作り、若い層にもゴルフへ関心が出てきたりとゴルフをしたい次の世代を育てていきたいです」。震災から10年目を迎えての思いを口にした。
まだまだ復興途上。コロナ禍というダブルパンチにも負けず、東北のゴルフ界は今も歩みを止めていない。