<ANAオープン 最終日◇19日◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(北海道)◇7063ヤード・パー72>
昨年9月頃から投入した5番ウッドは、折れた状態でヘッドカバーがかぶせられ、クラブハウスに戻ってきた。「ぜんぶ大事なクラブなんですけど、5番ウッドは信頼できるクラブだったので…」と、うつむいた石川遼。にじんだ涙には、どんな感情が込められていたのだろうか。
17番セカンド、5番ウッドが折れる瞬間…【写真】
過去1勝を挙げている「ANAオープン」。最終日は首位と6打差からスタートした。前半をオールパーで終え、トップとは差が開いた中で迎えた17番。440ヤードあたりから左にドッグレッグした579ヤードのパー5では、2オンを狙う場合、セカンドで左の林をどう越えるかがカギになる。石川はティショットを右に曲げ、ボールは木の根元に落ちた。
「覚悟はしていたんですけど。軽く出すだけだと3打目が木越えになって狙えない。右を狙って打とうとしても、クラブが届かなくなってしまう」と、クラブが折れる可能性を考えてキャディを遠ざけ、5番ウッドを振り抜いた。「ボールに当たるまでは木にシャフトが当たらないと思っていたけど、構えちゃったというか、ヘッドを走らせて左に行ってしまった」。2打目を打った瞬間クラブは“く”の字に曲がり、シャフトの半ばから真っ二つに折れた。決死の1打は左のラフに抜け、3打目でグリーン手前まで運んで4オン1パットのパー。「疲れが、どっときました」と立っているのもやっと。払った代償は大きかった。
クラブへのこだわりがひと一倍強く、エースパターは10年以上、今年に入って変えたが、3番ウッドも前のモデルは4年近く使っていた。折れたキャロウェイの『マーベリック サブゼロ』5番ウッドは、昨年「全米オープン」のラフ対策を見据えて入れたもの。5番ウッドは米ツアー参戦時以来の投入で、クラブ担当者と時間をかけて仕上げてきた1本だった。本戦中のクラブ破損はキャロウェイのクラブ担当者が見ている中では初のこと。「大事なクラブを1本折っちゃったので、もうちょっと良いショットを打ちたかった」と、悔しさをこらえきれなかったのも無理はない。
昨年9月頃から投入した5番ウッドは、折れた状態でヘッドカバーがかぶせられ、クラブハウスに戻ってきた。「ぜんぶ大事なクラブなんですけど、5番ウッドは信頼できるクラブだったので…」と、うつむいた石川遼。にじんだ涙には、どんな感情が込められていたのだろうか。
17番セカンド、5番ウッドが折れる瞬間…【写真】
過去1勝を挙げている「ANAオープン」。最終日は首位と6打差からスタートした。前半をオールパーで終え、トップとは差が開いた中で迎えた17番。440ヤードあたりから左にドッグレッグした579ヤードのパー5では、2オンを狙う場合、セカンドで左の林をどう越えるかがカギになる。石川はティショットを右に曲げ、ボールは木の根元に落ちた。
「覚悟はしていたんですけど。軽く出すだけだと3打目が木越えになって狙えない。右を狙って打とうとしても、クラブが届かなくなってしまう」と、クラブが折れる可能性を考えてキャディを遠ざけ、5番ウッドを振り抜いた。「ボールに当たるまでは木にシャフトが当たらないと思っていたけど、構えちゃったというか、ヘッドを走らせて左に行ってしまった」。2打目を打った瞬間クラブは“く”の字に曲がり、シャフトの半ばから真っ二つに折れた。決死の1打は左のラフに抜け、3打目でグリーン手前まで運んで4オン1パットのパー。「疲れが、どっときました」と立っているのもやっと。払った代償は大きかった。
クラブへのこだわりがひと一倍強く、エースパターは10年以上、今年に入って変えたが、3番ウッドも前のモデルは4年近く使っていた。折れたキャロウェイの『マーベリック サブゼロ』5番ウッドは、昨年「全米オープン」のラフ対策を見据えて入れたもの。5番ウッドは米ツアー参戦時以来の投入で、クラブ担当者と時間をかけて仕上げてきた1本だった。本戦中のクラブ破損はキャロウェイのクラブ担当者が見ている中では初のこと。「大事なクラブを1本折っちゃったので、もうちょっと良いショットを打ちたかった」と、悔しさをこらえきれなかったのも無理はない。