そして、場を盛り上げたのは、やはり石川遼だった。前回は333ヤードを記録したものの、惜しくも2位となっただけに、今回は本気で優勝を狙いにきた。筋力アップで飛ばし屋になったという話もあるだけに、そのベールを脱ぐかと思われた。「よっしゃ！」と気合を入れてティアップしたボールは318ヤードを記録。ほかのプロからどよめきが起きてからの2球目を打つ前だ。突然、両手両足を地面に着くと、ジャンピング腕立て伏せを立て続けに2、3回行ったのだ。「それじゃあ乳酸が出て引っかけるよ」と仲のいい小鯛竜也からヤジが飛ぶ。注目の中、2球目を打つと、小鯛の予言どおり、ボールは左へ大きく曲がり枠外へ。計測不能となり、笑いを誘った。

そして最後に登場したのが、前回優勝者のチャン・キム（米国）だ。1球目は328ヤードと亀代に3ヤード及ばなかったが、2球目できっちり333ヤードを記録。一時は323ヤードと計測間違いで負けたと思ったが、再計測の結果、連覇を達成した。「いいショットだとは思ったけど、331ヤードには届かないと思っていたのでうれしいです」と笑顔を見せたキム。本戦では12アンダーで単独首位に立っているだけに、優勝に向けていい弾みがついた。（文・山西英希）

【コンテスト結果と使用ドライバー・ボール】

■1位　チャン・キム　333ヤード
1W：PING G425 MAX 9度 TourAD DI-7X 45.25インチ
BALL：タイトリスト PRO V1x
■2位　亀代順哉　331ヤード
1W：PING G425 MAX 10.5インチ TourAD UB-7TX 45.25インチ
BALL：スリクソンXV
■3位　幡地隆寛　324ヤード
1W：タイトリスト TSi4 10.5インチ VENTUS BLACK 7X 45.25インチ
BALL：タイトリスト PRO V1x
■4位　久常涼　319ヤード
1W：テーラーメイド SIM2 9度 VENTUS RED 7X 45.25インチ
BALL：テーラーメイド TP5X
■5位　石川遼　318ヤード
1W：キャロウェイ EPIC SPEED MAX LS 8.5度 TourAD LD-60XXX 47.5インチ
BALL:キャロウェイ クロムソフト
■6位　小鯛竜也　315ヤード
1W：ミズノST200X 8.5度 VENTUS BLACK 6X 47.5度
BALL：タイトリスト PRO V1
■7位　塚田陽亮　312ヤード
スリクソンZX7 9.5度 VENTUS BLACK 8X 45インチ
BALL：スリクソンXV
■8位　スコット・ビンセント 305ヤード
1W：キャロウェイEPIC SPEED 8.5度 45インチ
BALL：タイトリスト PRO V1x
■9位　星野陸也　300ヤード
1W：スリクソンZX5 9度 テンセイ6X 47インチ
BALL：スリクソンXV