＜ブリヂストンオープン　3日目◇9日◇袖ケ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース（千葉県）◇7119ヤード・パー71＞

今大会の上位3名には、2週間後に日本で開催される「ZOZOチャンピオンシップ」の出場権が付与される。シーズン終盤となり賞金王争い、シード権争いもし烈だが、この米ツアーの切符をかけた戦いも注目だ。現在3位タイに並ぶ3人はそれぞれ優勝を狙うが、3位以内にも強い思いがある。

何度見ても派手なシャツ【写真】

近い将来海外ツアー参戦を狙う金谷拓実。アマチュア時代から海外メジャーに参戦し、昨年のZOZOにも出場している。「いい選手とプレーすると自分の足りないものが見えてくる」と話し、これまで世界の舞台で自分の課題を見つけ成長を続けてきただけに、世界のトップが集まる舞台には是が非でも出場を望む。4打差6位タイから出た第3ラウンドは、5バーディ・2ボギーの「68」。それでも上がり3ホールで2つあるパー5でバーディを逃し、悔しさをにじませた。「首位とは差がありますが、ビッグスコアを出して優勝したいと思います」と、いつもと違うアグレッシブなマネジメントも視野に入れて、前半からバーディ量産の構えだ。

国籍は日本だが米カリフォルニア州サンディエゴに自宅がある、逆輸入プロの杉本エリックは、年初の目標に「初優勝、初シード、ZOZO出場」と3つの目標を掲げたという。杉本は、東京五輪金メダリストのザンダー・シャウフェレ（米国）とは幼なじみ。試合がない時は今でもともにラウンドをする仲だ。「試合の環境でPGA（ツアー）の選手と自分のゴルフがどれだけ戦えるか、遊びゴルフとトーナメントとでは全然違うので」と自分の現在地を知る意味でもいい舞台と考えている。「技術的な問題はない。心の問題。自分の気分がいいか悪いかが大事。今週は気分がいい」と、3つの目標を一度に叶える絶好のチャンスだ。

そしてもう1人は今年3月まで米下部のコーンフェリー・ツアーに出場していた小斉平優和。全体的な力不足で一時撤退したが、「日本で力をつけてまた行きたい」という23歳。目指す米ツアー出場のチャンスだけに、鼻息は荒い。「コリン・モリカワを見てみたい。そんなに体が大きくないのにああやって戦えるのはすごい。コースの攻め方がうまいなっていう印象です」とお目当ての選手もいる。「明日は4打差。練習のように自然体でできれば優勝できるんじゃないかと思います」と3位以内ではなく、優勝とはっきりと口にする。「（首位の）杉山さんは9アンダーだしたので、10アンダーかな」と、最終日の目標スコアを定めた。