カギとなったのは、片岡に並ばれた次の15番パー4だった。ピン奥から下りの2.5メートルのフックラインを流し込んでバーディ。続く16番パー5はバーディが計算できるので、「15番で取れれば、連続バーディで優勝争いの流れは作れる」と、“大事なホール”と位置付けて、プラン通りバーディとした。
15番のティイングエリアで立てたプランは綿密だ。この日のラウンドを序盤から振り返ると「フックラインが入っていたので、フックラインにつけたい」と考えた。グリーンを見ると、ピンの奥につければ「下りのパットになるけど、フックラインになる」。ピンより奥につけるために、2打目は125ヤードほどに設定してピッチングウェッジ(PW)のコントロールショットで打つ。1打目は3番ウッドでは飛びすぎてしまうので、5番ウッドを選択した。125ヤードの距離はロフトの少ないアプローチウェッジでも届く距離だが、フルショットになるので左に飛ぶ危険性を回避して、確率論からPWを選択した。まさにイメージ通りにプレーできた。
普段、杉山がピンを狙うときの基本的な考え方は、ショートアイアンならピンの手前半径2.5メートルの半円以内に乗せること。ミドルアイアンならその半円は5メートル、ロングアイアンなど長いクラブはグリーン全体となる。ピンの手前に置けば、ほぼ上りのパットが打てるという計算だ。しかし、15番のパットは下りだった。「ぶっちゃけ、今日はパッティングが打てていなくて。1番のパーパットは下りの4メートルで、それがジャストタッチで入った。下りのイメージがよかったので、15番は下りがベストでした」。基本の狙い方プラス、その日のラウンドの傾向から終盤は自分が打ちたいラインを探すというのが、杉山のスタイルだった。
今年7月に下部にあたるAbemaTVツアーでプロ初優勝を遂げ、3カ月後にはツアー初優勝。「素直にうれしいです。自分ひとりの力ではなく、ここまで応援してくださった方、みなさんのおかげで優勝できたと思います」。飛躍の一年になっているが、この優勝により出場権の無かった次戦の「日本オープン」や、千葉県で行われる米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(10月21〜24日、アコーディア・ゴルフ 習志野CC)の出場権を獲得。大舞台で策士の戦いが見ものだ。(文・小高拓)
15番のティイングエリアで立てたプランは綿密だ。この日のラウンドを序盤から振り返ると「フックラインが入っていたので、フックラインにつけたい」と考えた。グリーンを見ると、ピンの奥につければ「下りのパットになるけど、フックラインになる」。ピンより奥につけるために、2打目は125ヤードほどに設定してピッチングウェッジ(PW)のコントロールショットで打つ。1打目は3番ウッドでは飛びすぎてしまうので、5番ウッドを選択した。125ヤードの距離はロフトの少ないアプローチウェッジでも届く距離だが、フルショットになるので左に飛ぶ危険性を回避して、確率論からPWを選択した。まさにイメージ通りにプレーできた。
普段、杉山がピンを狙うときの基本的な考え方は、ショートアイアンならピンの手前半径2.5メートルの半円以内に乗せること。ミドルアイアンならその半円は5メートル、ロングアイアンなど長いクラブはグリーン全体となる。ピンの手前に置けば、ほぼ上りのパットが打てるという計算だ。しかし、15番のパットは下りだった。「ぶっちゃけ、今日はパッティングが打てていなくて。1番のパーパットは下りの4メートルで、それがジャストタッチで入った。下りのイメージがよかったので、15番は下りがベストでした」。基本の狙い方プラス、その日のラウンドの傾向から終盤は自分が打ちたいラインを探すというのが、杉山のスタイルだった。
今年7月に下部にあたるAbemaTVツアーでプロ初優勝を遂げ、3カ月後にはツアー初優勝。「素直にうれしいです。自分ひとりの力ではなく、ここまで応援してくださった方、みなさんのおかげで優勝できたと思います」。飛躍の一年になっているが、この優勝により出場権の無かった次戦の「日本オープン」や、千葉県で行われる米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」(10月21〜24日、アコーディア・ゴルフ 習志野CC)の出場権を獲得。大舞台で策士の戦いが見ものだ。(文・小高拓)