「これ（今週）と来週で2連勝できればマスターズも見えてくるので」と気持ちを上げて、運命の2戦にすべてをかける。

賞金ランキング3位の金谷拓実も木下と同じ賞金王の称号と、「マスターズ」を目指す一人だ。先々週終了の段階で同1位に立ったが、先週で一気にキムと木下に逆転された。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ先週は31位タイ。「先週はあまり言いプレーができなかった。今週優勝したいですし、そうですね、優勝したいです」と、再逆転を図る。

ルーキーイヤーで賞金1億円突破を果たし、マネーキング争いにも加わる金谷だが、“お金”のことはいままで意識してこなかった。「そんなに（お金のことは）見ないし、優勝しかないって。でもうれしいですよね、1億円（笑）」と、賞金は結果的についてくるもので、目標にはしてこなかった。

ところが先週プロ転向後に初大会を迎えた東北福祉大学の後輩、杉原大河が賞金のことを気にしていたこともあって、「もうちょっとお金を考えたほうがいいんですかね（笑）」と冗談交じりに話す。

金谷が大事にするのは一打一打を大事にプレーすること。それが結果として賞金稼ぎになることは重々承知。いずれにせよ大金を稼ぐことに成功すれば、目標とする賞金王やマスターズも見えてくる。ここに1億円を突破している星野陸也も加わり、トップ争いが過熱する。（文・高桑均）