では、「ツアーボール」と「低価格ボール」は性能的にどんな違いがあるのだろう?
まず、「低価格ボール」と言えば、本間ゴルフの『D1』に代表される「ディスタンス系ボール」が挙げられる。さまざまなメーカーから2000円前後の低価格帯で販売されることが多く、「ツアーボール」の価格を見るとかなりお得に感じられる。
その特徴は名前の通り、高い飛距離性能にある。表面の「カバー」と内部の「コア」の2層構造というシンプルな作りであることが多いが、反発性の高い素材を用いることで、ドライバーなどで圧倒的な飛びを実現している。また、ボールを柔らかく仕上げることで余計なスピンが入ることを抑えたモデルも多いので、「ツアーボール」に比べて、ミスしたときの曲がりが小さくなる傾向もある。その意味で「ディスタンス系ボール」を使った方が、ショット面で恩恵を受けるゴルファーは多いのではないだろうか。
ただし、「ディスタンス系ボール」に採用される「アイオノマーカバー」は、飛距離面では有利だが、硬い分、アプローチでの球離れが早く、スピンがかかりにくいという特性がある。実際、打ち比べてみると、フェースに食いつくような打感でギュギュッとスピンがかかる「ツアーボール」に対し、「ディスタンス系」はポンとスピンの少ない球が高く打ち出される独特な球質になることが分かるだろう。
とはいえ、プロのようにさまざまなアプローチの打ち分けをするのでなければ、「ディスタンス系ボール」でもあまり問題はない。キャリーとランの比率が変わるだけだし、もし「ツアーボール」でショートしがちな人なら、かえってピンに寄るようになる可能性さえある。最近のディスタンス系は、打感など、フィーリング性能もかなり改善されてきているので、多くのゴルファーにとって有力な選択肢になり得るのだ。
まとめると、とにかくパフォーマンスにこだわったのが「ツアーボール」、尖った性能を持っていてコストパフォーマンスに優れるのが「低価格ボール」と言えそうだ。「低価格ボール」には今回紹介した「ディスタンス系ボール」以外にも、とことんソフトな打感にこだわったモデルや「ツアーボール」に近い性能を持った廉価版モデルも存在するので、ぜひチェックしてみてほしい。(文・田辺直喜)
まず、「低価格ボール」と言えば、本間ゴルフの『D1』に代表される「ディスタンス系ボール」が挙げられる。さまざまなメーカーから2000円前後の低価格帯で販売されることが多く、「ツアーボール」の価格を見るとかなりお得に感じられる。
その特徴は名前の通り、高い飛距離性能にある。表面の「カバー」と内部の「コア」の2層構造というシンプルな作りであることが多いが、反発性の高い素材を用いることで、ドライバーなどで圧倒的な飛びを実現している。また、ボールを柔らかく仕上げることで余計なスピンが入ることを抑えたモデルも多いので、「ツアーボール」に比べて、ミスしたときの曲がりが小さくなる傾向もある。その意味で「ディスタンス系ボール」を使った方が、ショット面で恩恵を受けるゴルファーは多いのではないだろうか。
ただし、「ディスタンス系ボール」に採用される「アイオノマーカバー」は、飛距離面では有利だが、硬い分、アプローチでの球離れが早く、スピンがかかりにくいという特性がある。実際、打ち比べてみると、フェースに食いつくような打感でギュギュッとスピンがかかる「ツアーボール」に対し、「ディスタンス系」はポンとスピンの少ない球が高く打ち出される独特な球質になることが分かるだろう。
とはいえ、プロのようにさまざまなアプローチの打ち分けをするのでなければ、「ディスタンス系ボール」でもあまり問題はない。キャリーとランの比率が変わるだけだし、もし「ツアーボール」でショートしがちな人なら、かえってピンに寄るようになる可能性さえある。最近のディスタンス系は、打感など、フィーリング性能もかなり改善されてきているので、多くのゴルファーにとって有力な選択肢になり得るのだ。
まとめると、とにかくパフォーマンスにこだわったのが「ツアーボール」、尖った性能を持っていてコストパフォーマンスに優れるのが「低価格ボール」と言えそうだ。「低価格ボール」には今回紹介した「ディスタンス系ボール」以外にも、とことんソフトな打感にこだわったモデルや「ツアーボール」に近い性能を持った廉価版モデルも存在するので、ぜひチェックしてみてほしい。(文・田辺直喜)