その比嘉だが、今年の目標は複数回優勝で、その先には賞金王も視界に入っている。実現するためにも今年のオフはスイングに直結する動きを重視したトレーニングを行い、体幹を鍛えまくった。その結果、スイングスピードも上がり、飛距離も伸びたという。

「このコースは270〜280ヤードで超えるバンカーが結構ありますが、それが気にならなくなりました」とオフのトレーニングの成果を感じている。2日目はスコアを4つ伸ばし、蝉川に1打差のトータル10アンダーでフィニッシュした。さらに、いざとなればロングアイアンで球が高く上がるようになったため、硬いグリーンでも止めることができる。コースコンディションに応じて、攻め方を変えることができる分、優勝のチャンスが広がった。

星野にしろ、比嘉にしろ、簡単にはアマチュアに勝利を譲るつもりはない。彼らが高い壁になってこそ、下の世代の成長にもつながる。まずは、ムービングデーの3日目に、しっかりとスコアを伸ばすところをアピールするつもりだ。（文・山西英希）