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「ドローを一辺倒で」 “真逆の125ヤード”で見えた石川遼の現在地

「ドローを一辺倒で」 “真逆の125ヤード”で見えた石川遼の現在地

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2022年4月28日 20時05分

「どんなライからでも基本、今はドロー一辺倒になっている。まずはドローを極めたい」。この日は125ヤード付近の距離から2度打ったが、現在のスイング作りの進捗状況が顕著に出た。

12番パー4の2打目は、ピンまで残り125ヤード。ツマ先上がりで、ピン位置はグリーンの左エッジから3ヤードに切られた。ドローが打ちやすい傾斜で、ピンを狙いやすい状況だ。「ボールを右に出してもセーフティな場所に乗る」と、52度のウェッジで右に打ち出した。イメージ通りのドローボールはピン右手前に落ちて、左1メートルに止まってバーディを奪った。

対して、納得のドライバーショットを見せた18番パー4は、ピンまで残り124ヤード。軽いツマ先下がりでピン位置はグリーンの右エッジから7ヤードに切られていた。フェードボールで狙っていきたい状況だ。「18番は右に打ち出していいかというと、右にバンカーがあるので、出し過ぎはダメ。その狭間にいると、ああいう突拍子もないミスが出る」。52度のウェッジで打ったボールは、左に引っかけてピンの左奥10メートルの位置に止まった。

12番と18番は距離も番手も同じだが、傾斜とピン位置は真逆。「18番は12番と同じ番手でも、自分のライじゃない。自分のピン位置じゃない。そこで気合いでいこうとすると、ああいうミスになる。今は自分にできることとできないことをしっかり分けて、まずはいいコンタクト、いいスイングすることに徹すれば、あそこまでの結果にはならない。理想でいえば、ちょっとラインを出すフェードが理想。今後、数カ月後に練習を初めていけるようなスイング作りのステップを踏めればいいと思います」。傾斜に合わせて球筋をコントロールするのもゴルフの醍醐味(だいごみ)だが、今の石川はドローを打つスイングに注力している。

「インパクトの感覚だけでやっていた昔は、12番はドロー、18番はフェードっていうのをやっていたと思うし、そういうのがハマった週は上位にいて、ハマらなかったらダメっていう戦いを毎週やっていた。今後は、しっかりと自分の持っている技術の中で対応していって、高い位置で波を抑える。そういうゴルフができればなと思います」。石川の目指すゴルフに、着実に歩みを進めている。(文・小高拓)

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