10代、20代のときはどのホールでもドライバーを振り続け、果敢にピンを狙っていた石川。だが最近は、片山のようにティショットでドライバー以外のクラブを持つことが多くなった。「ゴルフを学ぶにつれて意味が分かる一打、というのが晋呉さんのプレーをみて多くなってきました。『どうして刻むんだろう？　どうしてその場所に打つんだろう？』って思っていたものが、段々分かってくるようになりました」。

「頭を使ってゴルフをする」と、片山のプレーから見えてくることがある。「リスクがない攻め方をしていて、そこに打てるショットの技術も高いです。そして正確なショット、スイングの精度があってこそ、頭を使ったマネジメントができる。精度がないと、（狙って）行くしかないですから」。マネジメントが上手でも、それを再現できるショットが打てなければ意味がない。逆も同じで、ショットが上手でも、マネジメントができなければスコアを伸ばすことができない。ツアー31勝で永久シードを持ち、プロ28年目になっても活躍し続ける片山が“トップ選手であり続ける理由”を、石川はこのように話した。

そんな片山のプレーを間近で見て、そして自分のプレーを振り返って、反省するところは多くある。「いまの晋呉さんがあしたの基準になるスコア。コンディションがきょうと同じならばそこまで到達しないといけないし、天気が良くなればもっと伸ばしていかないといけない」。上位4枠に向けて意気込みを語ると、そのまま打撃練習場へと向かった。