「いいところはなかった」という岩田が急変したのは10番を終えてから。新岡隆三郎キャディが岩田にひと言。
「チャック開いているよ」(キャディ)
「もっと早く言ってよ」(岩田)
そのときの状況について、「10番のパターが終わって、(ひとりで)ブツブツ言っているときだったんですけど、こんなに怒っているのにチャックが開いているって…。恥ずかしくて、それで“イライラ”が止まりました」と説明する。感情をめったに表に出さない男が本気で恥ずかしがっている。
冷静さを取り戻した岩田は「悪いなりにどうやったら崩れないか、考えながらやっていました」と11、12番で連続バーディを奪う。15番パー5では残り289ヤードのセカンドショットを3番ウッドで3メートルにつけてイーグル、続く16番パー3では15ヤードのアプローチを直接放り込んでバーディ。後半は5つ伸ばして、終わってみれば第3ラウンドのベストスコアタイとなる「67」をマークした。
岩田が初めてプレーオフで負けたのも、初優勝を挙げたのも今大会。たくさんの思い出がつまったコースで今季2勝目&ツアー5勝目を目指して最終日最終組で回る。「きょう(3日目)の感じだとちょっと厳しい。(トップの)パク・サンヒョンのゴルフがすごく安定していてよかったので、崩れることはなさそう。自分はバーディをいっぱい獲るしかないですね。調子がいいとか悪いとか、もう関係ないんで」。いつも通り少しぶっきらぼうに、静かに吐き出した言葉には熱がこもっていた。(文・下村耕平)
「チャック開いているよ」(キャディ)
「もっと早く言ってよ」(岩田)
そのときの状況について、「10番のパターが終わって、(ひとりで)ブツブツ言っているときだったんですけど、こんなに怒っているのにチャックが開いているって…。恥ずかしくて、それで“イライラ”が止まりました」と説明する。感情をめったに表に出さない男が本気で恥ずかしがっている。
冷静さを取り戻した岩田は「悪いなりにどうやったら崩れないか、考えながらやっていました」と11、12番で連続バーディを奪う。15番パー5では残り289ヤードのセカンドショットを3番ウッドで3メートルにつけてイーグル、続く16番パー3では15ヤードのアプローチを直接放り込んでバーディ。後半は5つ伸ばして、終わってみれば第3ラウンドのベストスコアタイとなる「67」をマークした。
岩田が初めてプレーオフで負けたのも、初優勝を挙げたのも今大会。たくさんの思い出がつまったコースで今季2勝目&ツアー5勝目を目指して最終日最終組で回る。「きょう(3日目)の感じだとちょっと厳しい。(トップの)パク・サンヒョンのゴルフがすごく安定していてよかったので、崩れることはなさそう。自分はバーディをいっぱい獲るしかないですね。調子がいいとか悪いとか、もう関係ないんで」。いつも通り少しぶっきらぼうに、静かに吐き出した言葉には熱がこもっていた。(文・下村耕平)