ツアーの出場権をかけた昨年のファイナルQTで36位に入りプロ転向。「づじサンケイクラシック」では初予選通過で30位タイに入り、65万8625円を得た。「（賞金が振り込まれて）普通にうれしかったです。コロナが落ち着いたら友達と遊びにいこうかなと思っていますが、とりあえず12月までは貯金です」と大金を稼ぐ一歩を踏み出した。

デビューから3試合は予選落ちに終わったが、「JGTOは日本最高の舞台なので雰囲気に飲まれていました。他を気にせず、コースマネジメントとか自分のやりたいゴルフに集中してラウンドしています」とゴルフに集中することで自分の力を発揮し、連続予選通過を決めた。

2度目の決勝ラウンドの目標は「トップ10に入りたい」という。30位よりもはるかに大きな賞金を手にできるだけでなく、次戦の「パナソニックオープン」の出場権も得られる。「（後半戦は）出場できる試合がないので、トップ10に入るしかない。それをつないで来年のシードをとれたら」と夢を膨らませる。

日本人の父親と韓国人の母親を持ち、本名は「せいちゅう」だが登録名は韓国読みの「せじゅん」とした。「キャッチーでかわいいと思うので、ギャッリーの方にもせじゅんと呼んでもらいたいです。さん付けもいらないです。『せじゅんサインちょうだい』と言われたらうれしいです」とアピールする。

同じ年でルーキーの河本力は1年目から優勝を遂げたが、「僕はコツコツいくタイプ」。1年目は経験の場と位置付けており、近い将来、日本の中心で活躍するための助走期間でもある。残り2日は貴重な経験の場となるはずだ。（文・小高拓）