「びっくりしている気持ちと、何とも言えない味わったことのないうれしさがあります」。今週は優勝するつもりで乗り込んできたが「学生のうちに優勝できるというのは想像していなかった」と驚きの喜びだ。
ゴルフクラブを握ったのは1歳の頃。玩具店で買った子供用のプラスティックのクラブを振り回していた。物心ついたときからプロゴルファーを目指していたが、その決心を固めたのは今年の4月だ。
転機は今年の「関西オープン」。予選ラウンドを単独首位で突破して、最終的に17位タイに入った。「それまではツアーに出ても予選落ちや下位だったので、プロの世界は甘くないと思っていました。1、2月ぐらいは葛藤していました」というが、この好結果がプロを目指す蝉川の背中を押してくれた。
今年は来年のツアー出場権をかけた予選会(QT)に出る予定だったが、この優勝でプロ転向すれば2年間のシード権が付与される。QTでレギュラーツアーへの資格を得るのは狭き門とあって、「QTを受けなくていいのでホッとしています」というのは偽らざる本音だ。まだ大学の試合が残っているため、プロ転向は10月以降と見られるが、年内にはプロゴルファーとしてのキャリアをスタートさせることになる。
名前の由来はタイガー・ウッズ(米国)。父・佳明さんによると「海外でも呼びやすい名前にしたかった」という思惑もあったようだ。最初は「ジョージ」にするつもりだったが、タイガに落ち着いた。蝉川のほかにも、タイガーが名前の由来であるゴルファーは多い。蝉川の大学の先輩には杉原大河、先週の「ANAオープン」初日3位タイで滑り出した19歳の長野泰雅ら、JGTOに登録されている選手だけでも19人の「たいが」がいる。
「すごく目標にしていた杉原大河さんとかもいるんですけど、どの“タイガ”にも負けたくない。そんな気持ちが芽生えています」。もちろん、本家の背中を追うような活躍にも期待したい。(文・小高拓)
ゴルフクラブを握ったのは1歳の頃。玩具店で買った子供用のプラスティックのクラブを振り回していた。物心ついたときからプロゴルファーを目指していたが、その決心を固めたのは今年の4月だ。
転機は今年の「関西オープン」。予選ラウンドを単独首位で突破して、最終的に17位タイに入った。「それまではツアーに出ても予選落ちや下位だったので、プロの世界は甘くないと思っていました。1、2月ぐらいは葛藤していました」というが、この好結果がプロを目指す蝉川の背中を押してくれた。
今年は来年のツアー出場権をかけた予選会(QT)に出る予定だったが、この優勝でプロ転向すれば2年間のシード権が付与される。QTでレギュラーツアーへの資格を得るのは狭き門とあって、「QTを受けなくていいのでホッとしています」というのは偽らざる本音だ。まだ大学の試合が残っているため、プロ転向は10月以降と見られるが、年内にはプロゴルファーとしてのキャリアをスタートさせることになる。
名前の由来はタイガー・ウッズ(米国)。父・佳明さんによると「海外でも呼びやすい名前にしたかった」という思惑もあったようだ。最初は「ジョージ」にするつもりだったが、タイガに落ち着いた。蝉川のほかにも、タイガーが名前の由来であるゴルファーは多い。蝉川の大学の先輩には杉原大河、先週の「ANAオープン」初日3位タイで滑り出した19歳の長野泰雅ら、JGTOに登録されている選手だけでも19人の「たいが」がいる。
「すごく目標にしていた杉原大河さんとかもいるんですけど、どの“タイガ”にも負けたくない。そんな気持ちが芽生えています」。もちろん、本家の背中を追うような活躍にも期待したい。(文・小高拓)