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石川遼が“観戦無料”大会で「観に行きたいと思ってもらえるプレーを…」の前につけたかった言葉

石川遼が“観戦無料”大会で「観に行きたいと思ってもらえるプレーを…」の前につけたかった言葉

配信日時:2022年11月14日 10時00分

「その言葉の前には『お金を払ってでも』というのは自分の中にはあったんです。それは大会としての魅力もありますけど、生で観たいなと思われる選手が何人いるか、選手も大きく関わっている」と私見を述べた。そして、大ギャラリーに囲まれて大きな歓声や拍手のなかでのプレーに関しては、「本当にモチベーションが上がりました」と力をもらった。そのなかでも「特にパッティングが楽しかった」という。

「グリーンでたくさんの方が取り囲んで見やすいグリーンのコースの形状で、ボールとカップが見える。グリーンの周りにいるギャラリーの人は、どう曲がるのか話しながら観ていたりしていると思うんです。それを1パットで決めたときはすごく楽しいし、入らなくてもため息というか、楽しんでもらえているのが伝わってくる。やっぱり、ギャラリーの人がいると、パッティングの集中力が上がるというか、本当にいいパットを打ち続けられた」

石川が例に挙げたのは最終日の15番ホール。下りの4メートルのスライスラインを見事に沈めてバーディを奪ったシーン。「僕が打った瞬間に『弱いかな』っていう声も聞こえたんですけど、すごく速いラインだったので、ジャストタッチで深めに読んで打った。あの瞬間にすごく楽しいなと感じました」。同じラインで内側につけていたトップの星野は、このスライスラインを左に外して1メートルオーバー。返しも外して、まさかの3パットのボギーで石川に並ばれている。

これを聞いて、石川が以前「砲台グリーンが嫌い」と言っていたのを思い出した。記憶が定かではないので「嫌い」という表現で合っているかは自信がない。でも理由ははっきり覚えている。「周りにいるギャラリーからボールとカップが見えない」からだ。

砲台グリーンはギャラリーの目線よりも高い位置にグリーンがあるので、どのくらいの距離をどう読んでどう入ったかは見えない。カップインは“音”だけが頼りとなる。今大会ではもちろん砲台グリーンもあったが、グリーンの周りがせり上がり自然のギャラリースタンドのようになっていて、ボールがよく見えた。だからギャラリーも選手と一緒に一喜一憂することができた。ちなみにマスターズでは、ほぼすべてのグリーンにギャラリースタンドがあり、カップとボールがよく見える。だからあれだけの大歓声が起こるのだ。

最終日は地上波でのテレビ中継が生ではなくディレイだったことから、石川遼と星野陸也のプレーオフに入る前に日本ゴルフツアー機構(JGTO)のリーダーボードは一時的につながりにくい状況に。その後10分で復旧したが、遅い状態がしばらく続いた。これは「Sansan KBCオーガスタ」で河本力が初優勝したときも同じだった。

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