8日(土)、神奈川県の湘南銀河大橋ゴルフにて「史上初! 伊澤秀憲・監修アプローチ検定ホールお披露⽬イベント」が開催された。このイベントには伊澤と同い年でジュニア時代から交流のある石川遼と小袋秀人、伊澤がコーチを務める⼤澤優、伊澤に昨年アプローチを教わった都玲華が参加。24人のジュニアゴルファーのうち10人が体験、14人がプロたちの寄せ技を間近で見学した。
イベントではジュニアVSプロでアプローチ対決を繰り広げ、プロも驚くほど高度なアプローチショットもあり、ジュニアがプロに勝利する場面も。最後はプロたちによるデモンストレーションが披露されるなど、ジュニアの楽しそうな姿が印象的だった。
伊澤は今年1月から湘南銀河大橋ゴルフにあるショートコースの2番ホールをアプローチ検定ホールとして改修。グリーン上はアンジュレーションがきつく4つのピン位置を設定。グリーンはグルッとバンカーが取り囲み、手前には全英オープンでお馴染みの1.7メートルの深さがあるポッドバンカーもある。ティイングエリアも2カ所から選ぶことができ、1ホールであらゆるセッティングを楽しむことができ、ピン側に寄せるためには高いアプローチ技術を求められる。
ツアープロたちから「ウェッジの天才」と呼ばれる伊澤は、小さい頃からアプローチ検定ホールの構想があったという。「選手たちの技術にもつながって、それがゴルフ界を盛り上げることにもつながると思います。若いうちからそういう経験をしてほしい。僕らがジュニアの頃に一緒に楽しくやっていたようなコミュニティみたいなのもできると思います」と熱く語る。
石川は伊澤のYouTubeチャンネル「アンダーパーゴルフ倶楽部」に何度も出演したことがあり、「天才的」と伊澤のアプローチ技術の高さには舌を巻く。現在は伊澤にアプローチを教わってもいる。「僕らも少年の頃は難しい状況で勝負するのが大好きだった。『難しいことを楽しむ』ことが受け継がれていっているなと思いました」と、石川は昔を思い出しながら微笑む。雪が降る寒い中でも、積極的にジュニアたちにしゃべりかけ、交流を楽しんだ。
将来的に「初級、中級、上級」などをつけて、本格的な検定にしたいと伊澤は考えている。さらに「アプローチ検定の“黒帯”みたいのをバッグにつけられたらいいですね。ジュニアも一般ゴルファーの方もプロたちも挑戦して、『つけてるのかっこいい』みたいになったら、面白いんじゃないかなと思っています」と話す。
このアプローチ検定ホールについての詳細はYouTube「アンダーパーゴルフ倶楽部」で配信される。将来的には一般ゴルファーもアプローチ検定ホールをプレーできるようになる予定だ。プロもアマチュアも一緒に楽しめる新しいゴルフの革命が起きようとしている。(文・高木彩音)