＜ダンロップフェニックス　最終日◇18日◇フェニックスカントリークラブ(7,027ヤード・パー71)＞

　国内男子ツアー「ダンロップフェニックス」の最終日。藤田寛之はトータル9アンダー4位タイで競技を終え、世界ランキングポイント8.84ポイントを加算。他選手との兼ね合いもあるが、最新の世界ランキングで世界ランキングトップ50に入ることが濃厚となった。

L・ドナルド、5打差完全V！米欧アジアにまたがる今季3勝目

　年末の世界ランキング50位以内＝「マスターズ」出場権獲得だ。だが藤田が“その言葉”を口にすることはない。「遥かなるオーガスタですから(笑)。とにかく50位以内に置き換えて、具体的に表現しないようにしている。やるべき仕事がぼやけてしまうし、どうしても“夢”とか“希望”とか別の感情が入ってしまう。それより50位、50位と」。

　憧れの舞台は手が届くところに迫っていると言っていい。だがその思いが強すぎるがゆえに目の前の1打に力みが入る。口にすれば消えてしまうような怖さもあるので、43歳のベテランは“マ○ターズ”へはやる気持ちを必死に抑えている。結果としてはルーク・ドナルド(イングランド)に1人旅を許したものの、きっちり上位フィニッシュ。「今週の仕事は出来たかな。とにかくポイントを稼いでいくことをしないといけないので」とまずは胸をなでおろした。

　賞金ランキングも2位の谷口徹との差を約3,340万円に広げ、賞金王の可能性も高まってきた。こちらのランキングには「とりあえず来週やって日本シリーズで状況を確認したい」とあまり乗り気ではないが、「勲章としていただけるのであれば」とポツリ。賞金王はあくまで慣例だが“マ○ターズ”に招待されるため、獲りたいタイトルであることも間違いない。2つのランキングの動向を気にしつつ、2012年シーズン終盤戦へ挑む。