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マスターズ覇者を本気にさせた16歳 松山英樹がしかけた飛距離バトル「勝てたので良かった」
松山英樹を本気にさせた? 16歳と意地の飛距離バトル勃発。
配信日時:2024年11月15日 09時34分
<ダンロップフェニックス 2日目◇15日◇フェニックスカントリークラブ (宮崎県)◇7042ヤード・パー71>
今年米ツアーで2勝を挙げている松山英樹が、今季の国内ツアー初戦で存在感を放った。1イーグル・5バーディ・1ボギーの「65」をマークし、トータル10アンダー・2位タイで決勝ラウンドに進出。日本ゴルフ界トップとしての実力を改めて証明した。
雨が降る中スタートした2日目。松山は連日となる“おはようバーディ”でギャラリーを沸かせる好スタートを切る。2番ではティショットを右に曲げてボギーを叩いたものの、4番パー5では見事なアプローチでOKバーディを奪取。続く5番でも3メートルのパットを沈め、連続バーディを決めた。飛び交う歓声に笑顔で応える余裕を見せた。
後半は、9アンダーの「62」で回り、単独首位で土曜日を迎えることとなったマックス・マクグリービー(米国)のスコアを意識していた。「少しでも伸ばしていきたいと思っていた」語る通り、13番パー4(332ヤード)ではグリーン右前の松の木が密集するエリアからまたも“入りかける”ピッチショットを披露し、タップインバーディ。14番でもピン近くに乗せて1パットで沈め、スコアをさらに伸ばした
圧巻は18番パー5だった。2打目をピン手前約5メートルにつけると、これを沈めてガッツポーズ。大勢のギャラリーが見守る中でイーグル締めを飾り、会場は大歓声に包まれた。
予選ラウンドの2日間は、今年の「日本アマ」を大会最年少(15歳344日)で制した松山茉生(まつやま・まお、福井工大福井高1年、以下・茉生)と同組で回った。大会開催前には「あの子がアマチュアでいることが怖い」と、松山もそのポテンシャルを高く評価していた。
松山が何よりも恐れているのが、その圧倒的な飛距離だ。9月の「バンテリン東海クラシック」で行われたドライビングコンテストでは349.6ヤードを記録し、見事に優勝。この2日間で16歳のパワーを目の当たりにし、松山も闘争心を燃やしたようだ。
「僕は(茉生の飛距離を)意識して振っていました。何回か勝てたので良かったかな」。松山は初日に平均315.88ヤード、2日目に317.41ヤードを記録し、ともにランキング1位。僅差で茉生に勝利し、スコアのみならず飛距離でもマスターズ覇者としての威厳を示した。
同組の石川遼は「68」をマークし、36位で決勝へ。初日に「75」と崩れた茉生は、この日「67」と巻き返し予選通過を決めた。「すごく楽しかったです。きょうは3人ともそこそこのプレーができたので、いいラウンドだったと思います」と松山は濃密な2日間を振り返る。
3日目の天気は雨風が予想されるが、松山は「天気が持ってくれることを期待したい。きょうできなかった部分もたくさんあるので、反省してできれば」と意気込む。トップとの4打差を追う決勝ラウンドで、どのような追い上げを見せるか。(文・高木彩音)
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