<ハナ銀行インビテーショナル 初日◇15日◇千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)◇7636ヤード・パー73>
前週の「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」で、悲願のプロ初優勝を果たした中島啓太。その勝因を「やっぱりパター」と話していた。実は3週前の「〜全英への道〜ミズノオープン」からテーラーメイドの未発表パターに変更して、2位→2位→優勝と快進撃をみせている。
『トラスシリーズ』のパターとは違い、本人曰く「使い慣れたネック形状」という、通常のクランクネックで削り出しと見られるブレード型。フェース面には、テーラーメイドらしい順回転目的と見られる溝も確認できる。
この新パター、具体的にどこがいいのか? 「ハナ銀行インビテーショナル」に出場する中島に話を聞いた。「いちばんは打感です。手に残る感じ、フィーリングが最高にいいんです」と話す。微妙なフィーリングをもう少しかみ砕くと、「インパクトでパチンとボールを弾く感じがとても自分に合っている」という。
パターについて、様々なプロのコメントを聞くと、インパクトで“ボールがフェースに長くくっついているように感じるパターのほうが距離感を出しやすいタイプと、中島のようにインパクトで“パンっと打った瞬間にボールが転がり出すパターがいいタイプと、大きく二分される。
このインパクトの打感が自分に合っていると、例えば『カップまで5メートル転がしたい』というプレーヤーの意図と結果がぴったりとリンクしてくるのだ。
「手に伝わってくる打感がいいから、結果的に距離感も出しやすくなりました」と中島。自分の感覚にぴったり合うパターを手にできたことは大きい。今後も中島の快進撃は続くのか? 俄然注目が集まる。(文・土屋裕一)