ゆっくりと右腰の高さまでクラブを上げると、ボールは狙いどおりにグリーン面に近い斜面に一度跳ねた後、グリーンにポトリと落ち、そこからコロコロと転がってピンに向かっていく。
「打った瞬間はうまく打てた感じがしたので、ピンに寄ったかなと思ったのですが、ガケを登っていく途中でギャラリーの歓声が大きくなり、入ったんだなと」。その読みどおり、ボールはカップへと沈んでいった。しかし、星野劇場は終わらない。17番パー4でボギーを叩いた後、今後は18番パー4でチップインバーディを奪う。ピンまで約12ヤードの地点から52度のアプローチウェッジを使っての妙技だった。
「シーズン最初の頃はここに落とさなければピンに寄らないと自分にプレッシャーをかけていたのですが、最近は落とし場所を少し広げることで、リラックスした状態で打てるようになりました」と星野。初日に続いてこの日も“69”とスコアを3つ伸ばし、通算6アンダーの7位タイでフィニッシュした。2日目を終えての首位と3打差は好位置といえるだけに、ツアー初優勝に向けて21歳の目は輝きを増していた。
文/山西英希
「打った瞬間はうまく打てた感じがしたので、ピンに寄ったかなと思ったのですが、ガケを登っていく途中でギャラリーの歓声が大きくなり、入ったんだなと」。その読みどおり、ボールはカップへと沈んでいった。しかし、星野劇場は終わらない。17番パー4でボギーを叩いた後、今後は18番パー4でチップインバーディを奪う。ピンまで約12ヤードの地点から52度のアプローチウェッジを使っての妙技だった。
「シーズン最初の頃はここに落とさなければピンに寄らないと自分にプレッシャーをかけていたのですが、最近は落とし場所を少し広げることで、リラックスした状態で打てるようになりました」と星野。初日に続いてこの日も“69”とスコアを3つ伸ばし、通算6アンダーの7位タイでフィニッシュした。2日目を終えての首位と3打差は好位置といえるだけに、ツアー初優勝に向けて21歳の目は輝きを増していた。
文/山西英希