<BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 最終日◇9日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース (茨城県)◇7430ヤード・パー71>
来週13日から始まる海外メジャー「全米オープン」の出場権を持っている河本力。渡米直前に開催された国内男子ツアー今季メジャー初戦をトータル1アンダーで終えた。
最終18番パー4では、157ヤードの2打目を9番アイアンでカップ横に乗せてバーディフィニッシュ。ギャラリーの大きな歓声に笑顔で応えた。後半は12番、16番でボギーを喫しており、最後は「バーディが取れたらなと」とピンをしっかり狙って行った。「(バーディを)狙って取れたので。すごく気持ちよかったです」と全米オープンに向けて勢いをつけた。
今シーズンは開幕戦からパッティングに苦しんだ。「ずっと不安を抱えていた。今週はすごくグリーン状況も難しかったですし、計算も難しいなかで、日に日に良くなってて」と練習と実践を繰り返し、いい手ごたえを感じている。初日はスリーパット3回も、2日目以降は“ゼロ”と結果としても現れ、「すごく良かった」とホッと一息つく。
今大会4日間のドライビングディスタンスは335.01ヤードで2位に約12ヤードの差をつけて1位に立った。プロ転向後は2季連続同部門でトップに輝いている。「向こうで自分がどれぐらい飛ぶのかというのもすごく気になりますし、その飛距離が武器になるのかどうか。自分より飛ぶ選手もきっといるだろうし、そういう面でもすごく楽しみです」と日本一飛ぶ男が全米の舞台で腕試しとなる。
先週の海外女子メジャー「全米女子オープン」には姉・結が出場し、トータル11オーバー・39位タイで4日間を戦い切った。そんな姉からはこんな助言が。『余計なことをするようにしようじゃなくて、自分の今の実力を発揮できるように頑張ってきな』。このアドバイスを受けて河本は「実力がどこまで通用するのか、自分の力をしっかり発揮したい」と結果だけにこだわらず、“腕試し”というスタイルで初の海外メジャーに挑む。
月曜日の夕方に渡米し、火曜日、水曜日にハーフずつ練習ラウンドをする予定だ。(文・高木彩音)