＜中日クラウンズ　最終日＞◇3日◇名古屋カントリー倶楽部・和合コース(6,531ヤード・パー70)

　平塚哲二が50年記念大会を飾るにふさわしい圧勝劇を演じた。

石川遼、15番で痛恨チョンボ！1アンダー29位タイフィニッシュ

　愛知県にある名古屋ゴルフ倶楽部・和合コースで開催された、国内男子ツアー第3戦「中日クラウンズ」の最終日。2位と4打差をつけ首位からスタートした平塚哲二は、この日も安定したゴルフを展開。出だしの2番、3番で連続バーディを奪うと、5番でもバーディを奪取。2位以下をぐんぐん引き離していく。7番ではボギーを叩いたものの、後半11番、12番でのバーディで完全に独走状態に。17番はボギーとするも最終ホールをバーディで締め、トータル17アンダーというビッグスコアで圧勝。昨年ツアー未勝利に終わった男が伝統のトーナメントで最高の輝きを放った。

　「去年は苦しかったですね。なにくそと思ってアジアンツアーも出て、今年は死ぬ気でやろうと」。しかし、気合いもむなしく開幕から2試合連続で予選落ち。「俺終わったのかと思った」と心が折れそうになった。しかし苦しい状況を救ってくれたのは家族、そして仲間だった。

　仲の良い矢野東、久保谷健一、井上信らから何度も励まされ、迎えたツアー3戦目は得意のコースということもあり初日から好スタート。3日目には2位に4打差をつけ単独首位に浮上した。そして最終日「息子の前ではずかしいところは見せたくない」と家族の応援に気持ちを奮い立たせ、2位以下を突き放す圧巻のゴルフを展開。怪我、スイングの不調、苦しみを乗り越えてつかんだビッグタイトル。2年ぶりの優勝に男の目からは感謝と安堵の涙があふれた。