＜三菱ダイヤモンドカップゴルフ　初日＞◇28日◇大洗ゴルフ倶楽部(7,190ヤード・パー72)

　国内男子ツアー「三菱ダイヤモンドカップゴルフ」が茨城県の大洗ゴルフ倶楽部で開幕。石川遼が雨雲をも吹き飛ばすようなスーパーショットでギャラリーを熱狂させた。

遼の初日のプレーを｢一打速報｣で振り返る

　その舞台となったのはイーブンパーで迎えた後半3番ホール。この日安定性を欠くティショットがここでも曲がり、左の松林の中へ打ち込むトラブル。グリーン方向には空も見えないほど松が密集しており、通す隙間はごくわずか。セオリーなら横のフェアウェイに出し3打目に勝負をかけるところだ。

　しかし、石川の目線はグリーン方向。「通すことしか考えていなかった」力強いスイングから放たれたボールは松の枝をすり抜けきれいな放物線を描くと、そのままカップに吸い込まれた。無謀と言われれば無謀。運が良かっただけかもしれない。しかし、どんな状況からでも果敢に攻める石川遼の魅力がこの1打に凝縮されていた。

　このスーパーイーグルでスコアを伸ばし、初日は2アンダーでホールアウト。首位と4打差の15位タイと好スタートを切った。「今日はラッキーでした。でもこのコースはあっという間に貯金を吐き出してしまうので、明日も1ホール目から気を抜かずにいきたい」この貯金を守りにはいることなく明日もどこまで攻めの気持ちを持てるか、難コース大洗への挑戦は続く。注目の2日目は、12時40分に1番ホールからのスタートとなっている。