<中日クラウンズ 最終日◇29日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(6,557ヤード・パー70)>
奇跡を起こした和合の地で、石川遼の大逆転優勝を再び見ることはなかった。2010年大会では、首位と6打差で迎えた最終日に「58」をマークして逆転優勝。当時の世界最少ストロークを記録し歴史的な1勝となったが、今回は和合の女神が石川に試練を与えた。
【写真】これは難しい… 石川遼が木の根元から左打ち
首位と4打差のトータル7アンダー・8位タイで迎えた最終日。スタートの1番からピンチが訪れた。ティショットを左に曲げて、ボールは隣のホールのラフまで飛んだ。セカンドショットはグリーンをオーバーしてラフへ。そこからピンを狙ったアプローチはカラーで止まり、6メートルのパーパットも外れてボギー。「特に難しいホールで、ずっといいショットが曲がって苦しんだ。まだ右の怖さが抜け切っていないんだと思います」と、8番、9番でもティショットを左に曲げて連続ボギー。流れをつかめないまま後半に入った。
後半も苦しいゴルフが続き、バーディを奪えないまま迎えた最終18番では、ティショットを右のOBに打ち込んだ。「14番でいいフェードが打てて、18番でもトライしようと思ったけどうまくいきませんでした」と、ラウンド中も試行錯誤を繰り返した。OB直後の打ち直しをフェアウェイに置き、そこから1.5メートルに寄せ、これを入れて“OBバーディ”のボギーとし、結局ノーバーディ・6ボギーの「76」とこの日のワーストスコアタイ。トータル1アンダー・28位タイまで順位を落とした。
結果だけ見れば上々とはいえないが、「今まで言葉でわかっていてもできなかったものが、“こう打てば大丈夫”というものが少しだけ見つかった」と、ショット復調に向けての感覚をつかみつつある。「曲がったらどうしよう、と思うとろくなスイングにならない。曲がったらそのとき考えよう、というメンタルでできないとダメですね」と息をつく。あと少しというところに来ながらも、つかみ損ねた復活優勝。手に入れるまで、まだまだクリアすべき課題は絶えない。(文・谷口愛純)
奇跡を起こした和合の地で、石川遼の大逆転優勝を再び見ることはなかった。2010年大会では、首位と6打差で迎えた最終日に「58」をマークして逆転優勝。当時の世界最少ストロークを記録し歴史的な1勝となったが、今回は和合の女神が石川に試練を与えた。
【写真】これは難しい… 石川遼が木の根元から左打ち
首位と4打差のトータル7アンダー・8位タイで迎えた最終日。スタートの1番からピンチが訪れた。ティショットを左に曲げて、ボールは隣のホールのラフまで飛んだ。セカンドショットはグリーンをオーバーしてラフへ。そこからピンを狙ったアプローチはカラーで止まり、6メートルのパーパットも外れてボギー。「特に難しいホールで、ずっといいショットが曲がって苦しんだ。まだ右の怖さが抜け切っていないんだと思います」と、8番、9番でもティショットを左に曲げて連続ボギー。流れをつかめないまま後半に入った。
後半も苦しいゴルフが続き、バーディを奪えないまま迎えた最終18番では、ティショットを右のOBに打ち込んだ。「14番でいいフェードが打てて、18番でもトライしようと思ったけどうまくいきませんでした」と、ラウンド中も試行錯誤を繰り返した。OB直後の打ち直しをフェアウェイに置き、そこから1.5メートルに寄せ、これを入れて“OBバーディ”のボギーとし、結局ノーバーディ・6ボギーの「76」とこの日のワーストスコアタイ。トータル1アンダー・28位タイまで順位を落とした。
結果だけ見れば上々とはいえないが、「今まで言葉でわかっていてもできなかったものが、“こう打てば大丈夫”というものが少しだけ見つかった」と、ショット復調に向けての感覚をつかみつつある。「曲がったらどうしよう、と思うとろくなスイングにならない。曲がったらそのとき考えよう、というメンタルでできないとダメですね」と息をつく。あと少しというところに来ながらも、つかみ損ねた復活優勝。手に入れるまで、まだまだクリアすべき課題は絶えない。(文・谷口愛純)