国内男子ツアーが今週の「東建ホームメイトカップ」からいよいよ開幕する。そこで、ツアーを彩る選手たちのデータを様々な観点からチェック。今回は石川遼が挙げた優勝を振り返る。【13勝目~18勝目】
2015年 ゴルフ日本シリーズ JTカップ
ついにメジャータイトルにたどり着いた。3日目「63」の猛チャージで単独首位に立った石川遼は最終日も6バーディ・3ボギーの「67」で3つスコアを伸ばし後続に5打差をつけて、国内メジャー初制覇。ただひとり二桁アンダーのトータル14アンダーの完勝であった。「目の前の一打から逃げない。ショットが思い切りよく打てれば勝てる」と自分の信念を貫くことで勝利を手繰り寄せた。
2016年 RIZAP KBCオーガスタ
福岡県にある芥屋ゴルフ倶楽部で開催された、国内男子ツアー「RIZAP KBCオーガスタ」。初日から首位を守ってきた石川は、トータル12アンダーで2位に2打差をつけて迎えた最終日。途中3時間の中断を挟みながら5バーディ・2ボギーの「69」でラウンド。トータル15アンダーで2位に5打差をつける圧勝劇を演じた。
石川はこの年の2月の米国男子ツアー「ウェイストマネジメント・フェニックス・オープン」の2日目に発症した腰痛と左の股関節痛により、ツアーを長期離脱。約5か月間の休養後、本格復帰2戦目であった。「思い切って振っていくゴルフをして“自分を信じたい”試合だった」と大会を振り返った。
2019年 日本プロゴルフ選手権大会
最終日に36ホールを行う、長い一日を最高の形で締めくくった。石川は、トータル13アンダーで並んでホールアウトしたハン・ジュンゴン(韓国)とのプレーオフを1ホール目で制した。
早朝から行われた、この日最初の18ホールでは5、6番で連続ダブルボギーを喫するなど苦しい滑り出しだった。優勝戦線から離脱してもおかしくない展開も上がり3連続バーディで望みを繋いだ。それでも18ホールを残し、首位と4打差。6位タイながら、たやすく逆転できる差でもなかった。
その後、すぐに行われた最終ラウンドは、途中で首位に立ったジュンゴンの背中を終盤まで追う展開となった。そして17番でジュンゴンがダブルボギーを喫すると、ようやく並んだ。上がりの18番パー5はともにバーディ。エクストララウンドに突入した。
そして迎えた、プレーオフ1ホール目。セカンドショットを5メートルのイーグルチャンスにつけると、それを沈めて両手を高々と突き上げ、雄叫びを上げた。